神話設定を借りて自由な創作ができるのがクトゥルフ神話、クトゥルー神話の魅力です。
商用の映画やアニメにも全面には出してなくともクトゥルフの設定を潜ませてる作品が多数あり、創作品についても作品にクトゥルフと名のついてた作品も多く見かけます。
そんな創作界隈にあって、『放恣クトゥルフ神話短編集』は驚きです。
決して邪神の名前だけを使った、あるいは登場させて作品ではなく、クトゥルフ神話に由来する古典的な怪奇なストーリーは、まさにクトゥルフ神話。
「呪われた血統」、「得体の知れない邪悪な存在に意図せず関わってしまう」、「逃れられない最悪の運命」……などなどクトゥルフ神話と呼ばれる小説群のセオリーを見事に再現されてると思いました。
また一話完結の作品を頻度よく公開されてるのがすごいと思います。
怪奇小説を描くことにおいて何が肝であるのか、またロジックみたいな事を把握されているから、ここまで頻度よく作品が生まれてくるのだろうと思いました。
各話、構成が良くできているので、短くても満腹感があり、中には長くなっても十分面白くなるのでは?と思えるエピソードもあったりします。
ぜひ中編のクトゥルフ神話系作品なども読んでみたいです。
登録:2022/8/7 14:33
更新:2022/8/7 14:32