【物語は】
ある一場面から始まっていく。
この時点では、この二人がどうやってここに辿り着き、どうしてこんな状況になったのか分からない。
この場面は終焉に向けてなのか?
それともターニングポイントとなるのだろうか?
【世界観など】
本編に入ると、ある三人の男が代わる代わるにある一組の男女を小高い丘から見下ろしていた。どうやら舞台は砂漠もしくは荒野ような場所であり、観察している方が主人公なのかそれとも男女の方が主人公なのか、冒頭の方ではまだ分からない。
映画のワンシーンのような始まり方が印象的である。
小タイトルが地名だったりするので、移動をしている感じがし、不思議な感覚に。
種族によって見た目に差があるようで、細かいところまで丁寧に描かれている。
主人公の一人は見た目が違うため、現在住居にしている街にて、迫害を受けている。彼女は記憶がなく、何者なのか後に明かされる。
【登場人物について】
主人公の二人は、見た目のせいで周りから誤解されやすかったり、舐められやすかったりするようである。
この二人の素性や性格については徐々に明かされていくが、二人は正反対とまではいかずとも、性格は異なり考え方も異なる。
記憶のない彼女が、何故人を殺すことを躊躇うのか? 人でなくても生き物(?)を殺めることをとても躊躇うのだが、その理由についても伏線があるように感じた。
読了部分では、二人の性格はわかるものの記憶を失った少女の役割までは明かされておらず、これから色んな事が繋がり何か大きなことに巻き込まれていくのではないか? という予感がある。
【物語の見どころ】
多視点による群像劇。色んな角度から、この世界観が明かされ、主人公たちがこの世界でどんな風に生きているのか見えてくる。
書き方が巧いので、後から意外な事実が明かされることも。
物語は、ある一場面から始まっていくがそれがどんな風に関わっているのか、序盤では分からない。過去なのか、それとも未来なのか?
群像劇では全員が主人公ということもあるが、この物語では”秋良とはるか”が主人公と考えてよいのではないだろうか?
初めは二人の日常やこの世界がどんな世界なのか分かっていく。
そしてある老人から依頼を受けるところが、ターニングポイントとなるようだ。果たして二人はこの後、無事に家まで帰ることまでできるのだろうか?
記憶は戻るのだろうか? はるかを探す彼らと会うことは出来るのだろうか?
果たして双月界の真実とは?
あなたもお手に取られてみてくださいね。
物語のその先を、ぜひその目で確かめてみてください。お奨めです。
*備考14ページ目まで拝読
登録:2022/8/13 04:10
更新:2022/8/13 04:10