「老い」との向き合い方を考えた。
私が老いるということではない。私より先に父母、祖父母にやってくる老いとの向き合い方である。
私事で非常に申し訳ないけれど、私の祖母は、今まさに、老いることに限界を感じている。
私はそんな祖母を少しでも楽にしたくても、力不足でできなかった。
という背景がある中で読んだ本作。
老いを迎えた祖母。美に対して強い思いのある祖母でも抗えない体の老い。
そんな祖母に対して、孫娘は老いを感じさせる言葉を投げかけてしまう。
ドキッとする母。緊張する空間。
そんな中、孫娘は屈託のない笑顔である言葉を祖母に投げかける。
その孫娘の言葉を受け取った祖母がどんな反応をするかは、実際に読んでほしい。
この祖母のように、私の祖母も思ってくれたらいいなと、私は思った。些細なことでもいいから、そう思わせてあげたい。
この作品を読んだあと、ぜひ自分の家族を振り返ってほしい。
自分より先に老いを迎える人々とどう向き合えばよいか、考えるきっかけになる作品である。
登録:2022/12/4 19:53
更新:2022/12/4 19:52