ほーん、一章だけ読んでみようかしら、と思って、気付いたら番外編まで全部読み終わってました。
「ぼくを探しに」という素敵な物語があります。
ともかく、人というものは自分に欠けた何かを他人に求めてしまいます。
主人公達、不能な2人はもう、ギザギザのデコボコで、足りない部分ばかりです。
2人の凹凸は奇跡的にはまり込むのですが、2人が合わさった姿は元々より更に歪んで見えてきます。
本編中最初から最後までずっとヒリヒリとした関係性が続きます。
関係性がポジティブに変容しているように見えて、いやこれ客観的には更に悪い方に行ってませんか?
と目が離せません。
共依存という言葉で表現するのは簡単ですが、その複雑な関係性を暗中模索するような。
お互いの凹凸をはめ込んでは外して、相手の形を理解していく姿が素敵です。
好きなシーンは、三本指立てたのに中指だけで返したところ。
呻きながら掻きむしりました。胸。
番外編では単行本書き下ろしのごとく見せつけパートもあるから安心ですね!(???)
・・・必読!!
登録:2021/7/11 19:25
更新:2021/7/23 17:15