少女は舞う。
傭兵という荒ぶる男共が集まる世界で。力がものをいう不条理な世界で。
実態を持たぬ風のように舞踊る。相手にその身を掴ませず、時に優しくそよぎ相手に寄り添い、時に激しく吹き荒れ相手を吹き飛ばし。
少女は戦う。
命をかけた戦場で。己の誇りをかけた人生という戦場で。
熱気をはらんだ旋風の如く駆け抜ける。得意の武器を巧みに操り、身体を砕き、心を砕く。
少女は生きる。
己を縛るしがらみすべてに抗いながら。己自身の生き方に誇りを抱き。
それこそ自らを嵐と化し吹き荒れる。共に戦う仲間を巻き込んで、己が存在を主張するかのように。
少女は癖の強い傭兵の男たちに囲まれ、戦いの中を駆け抜け、自身の誇りを貫いていく。
少女がどんな道を歩むのか、彼女の生きざまを最後まで私は見届けたいと思う。
丁寧な描写、リズムの良い文章で読みやすいわね。特に人物描写、戦闘描写は綿密に描かれていると思うのよ。まるで目の前で演武が行われているかのようね。
物語全体としては、バランスの悪いところも感じられるのだけど、それを補ってあまりある盛り上げどころの爆発力は凄いわ。主人公の魅力に関しては特に突き抜けていると思うのよね~。是非、一度読んでみてちょうだいな♥
登録:2021/7/11 20:41
更新:2021/7/23 17:15