コンサートホールの舞台上で、グランドピアノをかき鳴らすような
アップダウンと深みに満ちた短編です。
ピアノ、手、ダンス。右手の目印。
タイトルの「曖昧」の意味。ぜんぶが1つのラインにキレイに乗っていたことが
あとになって分かるのがよかったです。
物語中盤に彼が言う
『河名さん。右手の甲……水性ボールペンはダメだよ。せっかくのホクロが消えかけてる』
から流れが一気に加速。面白い。
個人的には、ここから始まってもミステリぽくて、よかったかな、なんて思いました。
みにくいアヒルの子、の伏線回収も素敵でした。絵になります。
登録:2021/7/12 22:35
更新:2021/7/23 17:15