ユーザー登録・ログイン

新規登録

ログイン

作品

レビュー

登録/ログイン

その他

オノログについてFAQ利用規約プライバシーポリシー問い合わせユーザー管理者Twitter
レビューを投稿
書籍化
コミカライズ原作
ジャンル別
サイト別
サイト関連
運営している人

@オノログ

くそったれの世界で語られる、あるバディの物語

5.0
1

謎のウィルスによって滅びの淵にいる人類。

しか、彼らが選んだのは手を取り合って脅威と戦うことではなく、イデオロギーをめぐって銃を向け合うことだった。


劣勢の中で戦う原則主義派は、ウィルスがもたらした異能の力で圧倒的多数の敵勢をかろうじて押しとどめていた。


物語は不破直(すなお)の着任から始まる。





本作はそんなハードな世界観ですが、主人公たちに終末感や捨て鉢な空気感はない、と言うより真逆の生き方をしています。

人命は羽のように軽く目の前の現実はグロテスクですが、彼らは決して絶望しません。


物語は「運命なんてワンパンでぶっ飛ばしてやる」と言わんばかりに暴走する直と、トラウマの為に彼女と向き合えないルードルマン少尉を軸に展開します。

2人は時に反目し、時に拳で語らいながら最高のバディとなってゆきます。



主役の2人をはじめキャラクターたちが魅力的で、主人公直は墜落させた飛行機の残骸から現れるいうインパクト絶大な登場シーンをかましてくれます。


ルードルマンも直と殴り合いを演じる武闘派ですが、一方で彼女を気遣う一面を見せてくれます。

そんな2人が不器用ながら相手を気遣い、歩み寄ってゆく過程は読んでいてにやにやしてしまいます。



第一部は、周囲の助けを得て、2人がお互いを認め合う最初の一歩が描かれます。

第二部以降も困難が降りかかるでしょうが、2人のその後がどうなってゆくのか、目が離せません。



ミリタリーが好きな方が喜ぶ描写がてんこ盛りですが、読むにあたって軍事知識などは必要としないので、バディものやアクションものが好きな方にもお勧めしたい一作です。

萩原優

登録:2021/7/12 22:37

更新:2021/7/23 17:15

こちらは萩原優さんが読んだ当時の個人の感想です。詳細な事実については対象作品をご確認ください。

同じレビュアーの他レビュー!!

雲の狭間にある光

空戦×夏×幼馴染との恋

メーティスと呼ばれるAIによって、パイロットは過去の存在になりつつある世界。 飛行機少年、片桐蔵雅は父が空戦でメーティスに敗れたことをきっかけに、空を人間の手に取り戻す決意をする。 彼は空戦競技「スティールバード」でかつての大戦を戦った戦闘機を操り、メーティスへ復讐戦を挑むべく爪を研いでいた。 ある日幼馴染のユキらと旧校舎で偶然見つけたのは何者かが残した謎の戦闘機。 蔵雅と仲間たちは、AIと謎の戦闘機〔蛍火〕をめぐる戦いに巻き込まれていく。 そして、少年はメーティスに戦いを挑む。 空を取り戻すため、幼馴染の少女を救うため。 空戦を題材にしていますが、ひと夏の甘酸っぱい青春ものです。 幼い日、主人公とヒロインの出会い。 空を取り戻そうとする蔵雅と、彼を支え続けるユキ。 そんな2人の関係が恋心に変わってゆく過程が素敵でした。 そして彼女の命を救うため、常識で到底対敵わない強大な敵に挑む蔵雅はこれ以上ないほどカッコよく、窮地に颯爽と駆け付ける仲間たち、逆転の奇策など、美味しい展開が次々やってきます。 空戦好きな方だけではなく、恋愛ものや青春ものが好きな方にも是非お勧めしたい一作です。

5.0
0
萩原優