ある日ある時ある所、二人の男が対峙する。
片やボケ、片やツッコミ。
互いに相手の技を読み、裏をかき、万感の思いを込めて拳を突き出す。
その印相(かたち)は奇(くし)しくも等しく、双方ぴたりと拳を止める。
ボケは云う。
「…引き分けか。じゃあまた今度」
ツッコミは訝しむ。
「引き分けってなんだよ」
本来この勝負はどちらかが斃(たお)れるまで拳を繰り出し合う死闘。
引き分けで済ませることなど許されようはずがない。
ツッコミが問い質(ただ)すと、ボケは互いの繰り出した拳の印相(かたち)にその所以(ゆえん)があると応(こた)える。
斯くして戦火の足音が迫る中、その決着を着けるべく再び両者が対峙する。
引き分けとなった拳の印相(かたち)とは?
関脇るの真意とは?
残された父子の運命は?
そして、その勝負の行方は――
コント「ジャンケンで関脇る方法」
どうぞお楽しみ下さい。
登録:2021/7/13 21:26
更新:2021/7/23 17:15