作者は変態さんです。
フィクションを書く以上、想像力を駆使することは当然ではありますが、それだけでは限界があります。読者にリアリティを嗅ぎとらせられる文章に仕上げるためにはやはりそれなりの実体験がなければ書けないものです。
前置きはさておき、ですが、私はノーマルな部類に入る人間で、BLものは苦手と言いますか、これまであまり読んだことがなかったんですね。なんだか想像するだけで背筋が寒くなる思いをするというか、ケツの穴がキュってなるというか……。
そんな私が最後まで目を離さず、クリスマスにラストを見届けようとしてしまったのが今作です。本当の事を言ってしまえばやはり、要所で背筋が凍りつきましたし、そのあとトイレにも行きましたけど、それでもやはりこれは最後まで読まねばならない、そんな強い気持ちにさせられるお話でした。登場人物のベクトルがいろいろな方向を向いているのですが、それぞれに味があるんですよね(ちなみに私は野田さんが好きでした)。
私同様ノーマルな皆さんも、この「未知の世界」を是非、覗いてみてください。
登録:2021/7/13 23:57
更新:2021/7/23 17:15