冒頭こそ前世でプレイしていた乙女ゲーの悪役令嬢に転生した事に気付いた主人公が破滅を回避するべく奔走する、というありがちな内容なのですが、読み進めていくと他の作品と一味違う事に気付きます。
原作開始前に攻略キャラと接触してフラグを立てるという流れは同じですが、その過程で事件に巻き込まれて毎回ズタボロになります。それはもう「この作品のジャンルってなんだっけ?」と言いたくなる程です。
そして大陸を覆う陰謀や親の代から続く因縁が次第に明かされていきどんどん話に引き込まれます。
他にも魔法のプロセスや地域ごとの特色、ファンタジー世界ならではの文化など練り上げられた世界観も楽しいです。
主人公が「深淵殺し」の異名で呼ばれる乙女ゲー小説が読みたい方は是非一読を。
登録:2021/7/16 15:29
更新:2021/7/23 17:15