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無限大の魅力を持つ君と一歩ずつ歩み寄った僕

日常と特別を往復するピュアな二人の青春物語

高校に入学した健は、同じクラスの高島さんに声をかけられ、ひょんなことから「数学会」という名の数学勉強会をすることになる。 健は最初は高島さんの考えがわからなかったが、二人で何度も勉強会やデートを重ねる度に、健は高島さんの数学への思いや、自分の高島さんへの思いを感じ取るようになっていく。というお話。 物語は基本、勉強会を中心とした日常が描かれる。その中で、定期テスト、体育祭・文化祭、長期休暇といった「特別な日」が挟まれる。 高島さんは非常に快活でな女子高生である。健とふたりきりの時間を過ごしていても、さっぱりとしていて、一見、健の片思いのようにも見える。 特別な日においても、とびきりの出来事が起こるわけでもなく、健は常に残された高校生活の時間を気にしていた。 しかし、その中でも、高島さんの僅かに気持ちが表れる言動がある。 健はそのささやかな言動に気付きはしているが、確信するまでにはいかないので、読んでいてこちらがもどかしい気持ちになってしまう。 その二人の近すぎず、遠すぎずな距離感と、日常と、特別な日と、僅かににじみ出てくる二人の気持ちがとても純粋で、初々しくて、全ての時間が大切なものになっている感覚にもなる。 主人公、山口健の一人称で物語は進む。そのため、健の高校入学時から卒業までの高島さんへの思いの変化が素直に描かれている。健が自分の気持ちが分からない様子、自分の感じているものに確信する様子を読み取ることができる。 一方、高島さんの気持ちは、健の目を通してでしか見えない。読んでいる側としては、高島さんの気持ちは分かるし、察することもできるが、でも健はその行動を認知していても高島さんの本心までは察することはできない。それがもどかしさに繋がっていたように思う。 セリフからは高島さんの元気っぷりが表れていて、高島さんの可愛らしさが描かれていた。 高校生の日常、その全てが青春で輝いていて、全てのページが愛おしい作品である。

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月瀬沙耀

隣席の宇宙

宇宙人との問答で見える人間の姿

栗原流華。中学生の頃のある出来事をきっかけに、コミュニケーションがうまく取れない女子高生。彼女の隣には山内美波が座っていた。 ある日、流華は美波に「実は、私宇宙人なんです」と言われる。 美波は宇宙人である証拠を見せつけ、流華と問答を繰り返す。 なぜそのようなことをするのか。なぜ人間はそのような態度を取るのか。なぜ人間はそのような言葉を使うのか。 なぜ、なぜ、美波は繰り返す。美波は言葉の裏にある心を読むことができないし、理解することができない。 流華はその質問に、こう答えるのだ。「分からないけど――でも、」 繰り返される問答の中で、流華は人の姿と人の心を見つめる。 そして、美波が本性を明かした時、流華は美波に語るのである。 人間ってね、と。 問答を中心としたやり取りが繰り広げられるため、会話を中心に描かれる作品。地の文は三人称。 その会話が非常にテンポがよく、会話に心情が表されていた。 私が特に気に入ったセリフは 「彼も、彼女も。誰もが自分の世界を持ってる。誰もが自分の宇宙を持ってて、それを知らない誰かが見たら、分かりなんてしないんだよ。だから、きっと誰もが初めは見知らぬ宇宙人と話すのと変わらないんだよ」 だった。 宇宙という世界と人の心の世界を繋いで語る流華の言葉がとてもよく響く。 一人一人が、謎に満ちた心の世界を持っているんだ、という流華のこの言葉は、物語を大きく動かすことになる。 物語は終盤、美波が学校を欠席するところからクライマックスに向けて大きく動く。 その際の流華の取った行動と、美波の心の内が描かれる終盤は、彼女たちが感じる「人間ってね」が描かれていた。 宇宙という世界は謎めいた世界で、また、人間の心の内も謎めいたものである。自分自身でも理解できないことがある。作中の言葉を借りれば「摩訶不思議」なものだ。でも人は、知りたがる。宇宙の果てを目指すように、互いの心を知りたがる。だから我々は言葉を使い、伝えようとし、言葉から知ろうとする。 宇宙人との問答を繰り返し、考え、人という生き物の世界を見つめる作品だった。

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月瀬沙耀

最近の「いいね!」

聖女様は残業手当をご所望です ~王子はいらん、金をくれ~【Web版】

浮浪児から聖女へ! 果ては王子の嫁!?

ストレートチルドレンとして暮らしていた六歳児がある日教会に聖女として拉致されてしまいます。 歴代の聖女は誰もが指名されるまま聖女になっていましたがこの主人公はただ働きはしないと宣言し、なんと教皇猊下からお給金をもらって聖女のお仕事をしているのです。 そんなお金大好き聖女様ですが、お仕事はきっちり聖女としての顔を振りまきますし、その力は本物。はちゃめちゃながら色んな問題をどんどん解決していきます。 王子様からの求愛もなんのその、住み込みで働いているだけなので人気が終わったら街へ戻るのだと息巻きながら、普通では考え付かないような振る舞いで聖女として大活躍していきます。 世界観、宗教観も楽しくて皮肉気でありつつ図太く可愛い聖女が最高です。 聖女は希望通り一般人に戻れるのか!? 聖女のはちゃめちゃな日常を楽しみながら結末を見てください!

月下美人よもう一度

これは一気に読むべし!

正直、この作品のレビューは特に危険でしょう! ネタバレした時点で終わります。 なので、一気に読みましょうね!? それほどの作品です。

時空の旅人~Memory~

時間を超えて旅する者どもの選んだ結末とは────?!

【前回の事件の簡単な説明】 物語の舞台は1889年の霧の国。 主人公のアーサーは、懐中時計を使って過去や未来を行き来することの出来る「時の民」と呼ばれる16歳の少年である。 主人公は迷いの森でオオカミに襲われそうなところを助けてくれた人物を兄ように慕っていた。その彼が誘拐されたことにより始まっていく。主人公は彼をどうしても助けたかった。しかしその為の手掛かりは少ない。手がかりを探すため、主人公はある場所へ向かうことととなる。その道中でストーンの欠片を持つ占い師に出逢う。 ストーンは特別な能力を持ち、持っているものによりその能力は異なる。主人公はこの事件を追う中で、事件の黒幕が今から百年以上前に活躍した錬金術師、フォンテッド卿であることを突き止めるのであった。 「ルーチェ」とはギルド名 補足【前作からの主要な登場人物】 主人公:アーサー 主人公が兄のように慕っている風の国の王子:フランシス 風の国の王女:マリア 風の国の王子たちに遣える:リン・ユー 主人公が前回の旅で出逢ったタロット占い師:シャルロット 【簡単なあらすじ】 ジャンル:異世界ファンタジー 恐らく1890年の霧の国で懐中時計を使って過去や未来を行き来することの出来る「時の民」と呼ばれる少年が17歳の誕生日を迎えた。彼は誕生日に来てくれた兄のように慕う相手と、ある人物の元へ訪れる。するとそこで前回の事件が発端となり時空に歪みが生じてしまったことを知る。時空間の乱れを修復するために主人公は再び旅立つのだった。 【物語の始まりは】 ある人物が夢を見て起き上がるところから始まる。 その後本編へ。主人公は懐中時計を使って過去や未来を行き来することの出来る「時の民」である。主人公の17歳の誕生日、彼はある人物を待ちわびていた。それは前回の物語にも登場した、兄のように慕っている相手、フランシスであった。17歳はどうやら主人公にとって特別な年齢らしい。今度の旅ではどんなことが起こるのであろうか? 【舞台や世界観、方向性(箇条書き)】 「時の民」という懐中時計を使って過去や未来を行き来することの出来る一族の存在する世界。ヨーロッパの某国を思い起こさせる舞台である。 霧の国と言えば、あの国が思い起こされるので、モデルとなっているのだろうと思う。他には風の国、火の国、水の国などが存在する。 【主人公と登場人物について】 17歳になった時の民である主人公は新たな力を手に入れるが、フランシスは逆に力を悪用されない為に力を返すのこととなる。しかし、二人は共に旅立つこととなる。冒頭の人物は前作にも登場した人物。前回は彼の詳しい身の上について語られることはなかったが、今回の中心人物は彼のようである。彼は意外な経歴の持ち主であり、今回のカギを握る人物でもあったのだ。 【物語について】 前回の事件”フランシスの懐中時計を使って歴史を変えた”ことがもとで”時空間に歪みが生じてしまった”ことが今回の旅の発端となる。主人公たちは時空間の乱れを直すために旅立つのだ。前回の事件やそこで出会った人物については簡易にしか説明されていないため、詳しく知るためには前作を読む必要があるかもしれない。今回の旅で事件解決のために旅立つのは、主人公と風の国の王子たちに遣えるリン・ユー。そして旅の途中で出逢った、タロット占い師の シャルロット。果たして彼らは無事に時空の歪みを修復することはできるのだろうか? 【良い点(箇条書き)】 ・前回の物語を活かしている。 ・歴史を改変するには、当然通らなくてはならない道がある。変えられたからこその未来も当然そこにはある。良い選択だけがある物語ではない。 ・前作で謎のまま終わっていた部分をメインに持ってきたところが面白い。 ・一つの物語があり、それに被せるように新しいルートが起こるスタイルというのは興味深い。(玉についてなど) ・単なる続きではなく、前作を掘り下げたような形になっているのも良いと思う。 ・歪みを直すことで未来がどう変わるのか? ハラハラする物語でもある。 【備考(補足)】事件前夜までの拝読 【見どころ】 やはり前作を知っている方が楽しめる物語であると感じる。時空の歪を直す旅には3人で行くことになるのだが、それぞれに役割がある印象。この物語では、前作では分らなかったことも明かされていく。その中には、主人公が気づいていなかった時計についてのことも含まれる。分からなかったことが明かされて、なるほどとなる部分が一番の見どころであると感じた。 旅の中で、時空の歪を直すためには究極の選択もしなければならないことも明かされていく。彼らは果たしてどんな選択をするのだろうか?  是非あなたの目で、この物語の結末を確かめてみてくださいね。お奨めです。

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