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遠き神代の光

請われれば厭わない。あなたは請われただけ…神の教えに従って、与えただけ

孤児院の前にひとり佇んでいた美貌の少年テル。人の心までも見通す『神眼』を持っていた彼はある宗教団体に保護されることに。総主教に気に入られて育てられ、右腕としても彼女を支え続ける。しかしその立場と美しさに周囲からは愛憎の目を向けられ、仮初めの笑顔を浮かべながら他人には興味を持てず自身の心を閉ざしていく。 『蒼き月夜に来たる』のスピンオフ作品です。登場人物の一人テル・ルーメン主教の生い立ちの物語。スピンオフとはいえこのお話で独立しているので、先に読んでも問題ないと思います。 謎に満ちているルーメン主教が過酷な人生を送ってきたことは本編ではあまり語られていませんが、先に知っていれば様々な読み方ができて面白いはず。私は先に本編を読んだので、スピンオフを知った上で本編をもう一度読み返さなきゃ!という衝動に駆られています。 初めてできた友人?フォルティスがまっすぐに向ける親愛や、気付かれない程の、だけど父親のような深い愛情をもって見守るフェエル。ルーメンを心から愛し支え続けてくれた人たちと関わり、少しずつ救われていくことが嬉しくなります。 そして様々な愛憎が絡み起きてしまった壮絶な事件。このあたりは本当に号泣しました。何回読んでも泣けてきます。どうしたらいいの神様たすけて…… ここまで気持ちが揺すぶられた作品を読んだのは久しぶりでした。二次創作に興味を持ったことはありませんが、「こういう気持ちがきっかけで創りたくなるのかも」と初めて思ったかもしれない。 たくさんの方に読んでほしい作品です。ぜひ!!

5.0
0
tomo

誓文書士 ― そのツケ、支払っていただきます ―

想像とは違う展開に驚く作品

【物語は】  商業都市アッゾーラについて語られるところから始まり、対照的な二人の男性へと移っていく。二人が何者なのかについては、既にあらすじで明かされているがドラマチックな始まり方となっている。  そこへ突然の来訪者。一体これから何が始まっていくのだろうか? 【世界観や物語の雰囲気について】  探偵小説を読んでいるような始まり方なので、個人的には凄く読みやすい。  依頼が来るという部分に関しては、依頼を受ける職業全般こんな感じ(雰囲気)なのかもしれないが。探偵や行政書士、弁護士など。    冒頭にこの商業都市の立地や周りの都市、大陸について明かされているのは、何かそのことが依頼などに関係しているのではないか? と思わせる。  もちろんこの土地がどんな場所なのか想像させる効果も含まれているとは思うが、何かの伏線のように感じてしまうのである。 【タイトルから想像すること】  この物語に出てくる職業がどんなものなのかは、あらすじにある通りであり、その内容も明かされている。  重要なのはこの職は”履行を保証する者”であるということ。  そう気になるのは”保証”の部分。ほしょうというと「保障」「補償」「保証」と三種の言葉が浮かぶはず。  それぞれの違い、意味。 保障:障害のないように保つこと。侵されたり損なわれたりしないように守ること。 補償:損害や出費を金銭などで補い償うこと。 (広辞苑より、言葉の意味) 保証:主たる債務者がその債務を履行しないときに、その履行をする責任を負う債務(446条1項)  そしてタイトルには”そのツケ、支払っていただきます”とある。   ということは通常、連帯保証人のようなものではなく何らかの形で”強制的に守らせる”人たちなのではないかと想像するのである。  そして、答えは物語の中に。 【物語の魅力】  ”そのツケ、支払っていただきます”については、直ぐに謎が解ける。  いろんなことを想像させるタイトルと設定なので読み進めていくと、ああそいういことなのかと笑ってしまう。  ストレートなのか、それともひねっているのか? 偶然なのかということである。  彼らの仕事は誓言文書の作成なのだが、それには本人のサインもいる。  例えば国家間の条約や、賃貸契約のように互いが望んだうえで契約するならば、簡単にサインは得られるだろう。  つまりこの物語では、望んでいない相手も出てくるということ。  果たして彼らはどのようにして誓言文書にサインをさせるのだろうか?  その方法自体に魅力のある作品なのである。 【物語の見どころ】  まずこの職業に対し、どんなイメージを持つのか?  読む前にぼんやりとでも思い浮かべることで、物語がより一層楽しめるのではないかと思う。  そして本当にピンチなのは誰なのか? というのも物語の面白さであり、魅力の一つなのではないだろうか?  短編なので、あまり詳しく書くとネタバレになってしまうため、多くは語れないが、主人公となる二人は対称的であり、依頼のこなし方もそれぞれ違う。  そのこなし方からは彼らの人柄や気質なども感じ取れ、物語の先を読者が自由に想像できるラストも魅力的である。  あなたも是非お手に取られてみてはいかがでしょうか?  お奨めです。

5.0
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crazy'[email protected]レビュー&作品紹介師

「ジョブが忍者の癖にやかましすぎるだろ……」と冒険者パーティを追放されてきた爆音忍者四人衆と、来月末までに莫大な借金を返さなくちゃいけない子爵令嬢の浮き沈み激しい二ヶ月分の人生~超速い。忍者なので~

忍者たちがダンジョンで暗躍……できないようです。

莫大な借金を抱えた令嬢がダンジョンで荒稼ぎするために忍者を雇うもうるさすぎるメンバーばかりが集まってしまうというコメディー系の作品になります。 まず、モンスターを倒さずに宝箱だけ開けまくれば良くね? という発想により忍者が花形職になっている世界というのが面白いです。 さらにそこから爆音忍者というネタに繋げて、しかも一発ネタで終わらせずにそれなりの長さに仕上げているのはすごいと思いました。 主人公もツッコミ役かと思わせて実は一番ハジけたキャラなのもパーティ全体のハッチャケぶりを加速させててよかったです。 なんというかあらかさまに非常識なキャラがいなくて全員、常識人っぽさもあるのにまともじゃないあたりが面白いと感じました。 副会長が好きです。 私が珍しくハマったコメディー系の作品なので、ぜひ読んでいただきたい気持ちが強いですね。 よろしくお願いします。

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六戸行部

転性の冒険者~異性転換できちゃう私は、夢にまで見た異世界で両得ムーブ。旅のお供は愛すべき美少女多数! 男でハーレム? 女で百合? いやいや、どっちもいただきです!~ 

異世界転生して女性から男性へ

 転生前、同性であることがネックで二度の失恋を経験したことなどから、男になりたいと願った主人公の冒険譚。  第一章の最後まで読ませていただいたうえでの感想です。  神様とのやりとりにより、どうやら主人公は不完全な状態で転生してしまったようですね。女の子に戻ってしまうかもしれないという不安要素を抱えた主人公。しかし読者としては面白い要素です。主人公は望むとおりにハーレムを作ることが出来るのでしょうか。前世では報われなかった主人公を応援したくなります。  行きがかり上可愛い妹と共に騎士団へ入団することになった主人公、しかし出かける間際の両親の反応から、これからの展開が前途多難なものであるようにも感じました。  第一章後半での魔術師との闘いのシーンは勢いがあり展開も軽快です。  次への引きに優れており、先がとても気になります。また全体的にライトな文体で、楽しんで読み進めることが出来ました。続きも楽しみにしております。

5.0
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想田スイ

最近の「いいね!」

箱庭物語

色々な賞の選考にも残った、本と旅する物語。

『異本』と呼ばれる特別な本を集める物語。 現代世界が舞台ながら、その空気感はまるでファンタジーの様です。 こちらの作品は第6回カクヨムWeb小説コンテストの中間選考を通っていたり、 ノベリズム大賞では選考を通った上に主催側から言及を頂いているほど優れた作品です。 内容も実に美しく、キャラクター同士の掛け合いから始まるのが印象的でした。 話が進むにつれ世界観や目的が分かっていくという構成が実に素晴らしく、それだけで世界観にどっぷりと浸れます。 また本に関する知識も豊富で初版に関する出来事が話のキーになっていたり、フィクションながらベルリン崩壊といった実際の国の歴史や文化も作中に登場するなど、現実世界の出来事にも造形が深く描きたいものがしっかりと伝わる内容です。 シンプルかつ洗練されたタイトル、そして本を開けば仕掛け絵本のように溢れる魅力の数々。 是非貴方も一読してみては如何でしょうか。 私も陰ながら応援しております。

時空の旅人~Memory~

時間を超えて旅する者どもの選んだ結末とは────?!

【前回の事件の簡単な説明】 物語の舞台は1889年の霧の国。 主人公のアーサーは、懐中時計を使って過去や未来を行き来することの出来る「時の民」と呼ばれる16歳の少年である。 主人公は迷いの森でオオカミに襲われそうなところを助けてくれた人物を兄ように慕っていた。その彼が誘拐されたことにより始まっていく。主人公は彼をどうしても助けたかった。しかしその為の手掛かりは少ない。手がかりを探すため、主人公はある場所へ向かうことととなる。その道中でストーンの欠片を持つ占い師に出逢う。 ストーンは特別な能力を持ち、持っているものによりその能力は異なる。主人公はこの事件を追う中で、事件の黒幕が今から百年以上前に活躍した錬金術師、フォンテッド卿であることを突き止めるのであった。 「ルーチェ」とはギルド名 補足【前作からの主要な登場人物】 主人公:アーサー 主人公が兄のように慕っている風の国の王子:フランシス 風の国の王女:マリア 風の国の王子たちに遣える:リン・ユー 主人公が前回の旅で出逢ったタロット占い師:シャルロット 【簡単なあらすじ】 ジャンル:異世界ファンタジー 恐らく1890年の霧の国で懐中時計を使って過去や未来を行き来することの出来る「時の民」と呼ばれる少年が17歳の誕生日を迎えた。彼は誕生日に来てくれた兄のように慕う相手と、ある人物の元へ訪れる。するとそこで前回の事件が発端となり時空に歪みが生じてしまったことを知る。時空間の乱れを修復するために主人公は再び旅立つのだった。 【物語の始まりは】 ある人物が夢を見て起き上がるところから始まる。 その後本編へ。主人公は懐中時計を使って過去や未来を行き来することの出来る「時の民」である。主人公の17歳の誕生日、彼はある人物を待ちわびていた。それは前回の物語にも登場した、兄のように慕っている相手、フランシスであった。17歳はどうやら主人公にとって特別な年齢らしい。今度の旅ではどんなことが起こるのであろうか? 【舞台や世界観、方向性(箇条書き)】 「時の民」という懐中時計を使って過去や未来を行き来することの出来る一族の存在する世界。ヨーロッパの某国を思い起こさせる舞台である。 霧の国と言えば、あの国が思い起こされるので、モデルとなっているのだろうと思う。他には風の国、火の国、水の国などが存在する。 【主人公と登場人物について】 17歳になった時の民である主人公は新たな力を手に入れるが、フランシスは逆に力を悪用されない為に力を返すのこととなる。しかし、二人は共に旅立つこととなる。冒頭の人物は前作にも登場した人物。前回は彼の詳しい身の上について語られることはなかったが、今回の中心人物は彼のようである。彼は意外な経歴の持ち主であり、今回のカギを握る人物でもあったのだ。 【物語について】 前回の事件”フランシスの懐中時計を使って歴史を変えた”ことがもとで”時空間に歪みが生じてしまった”ことが今回の旅の発端となる。主人公たちは時空間の乱れを直すために旅立つのだ。前回の事件やそこで出会った人物については簡易にしか説明されていないため、詳しく知るためには前作を読む必要があるかもしれない。今回の旅で事件解決のために旅立つのは、主人公と風の国の王子たちに遣えるリン・ユー。そして旅の途中で出逢った、タロット占い師の シャルロット。果たして彼らは無事に時空の歪みを修復することはできるのだろうか? 【良い点(箇条書き)】 ・前回の物語を活かしている。 ・歴史を改変するには、当然通らなくてはならない道がある。変えられたからこその未来も当然そこにはある。良い選択だけがある物語ではない。 ・前作で謎のまま終わっていた部分をメインに持ってきたところが面白い。 ・一つの物語があり、それに被せるように新しいルートが起こるスタイルというのは興味深い。(玉についてなど) ・単なる続きではなく、前作を掘り下げたような形になっているのも良いと思う。 ・歪みを直すことで未来がどう変わるのか? ハラハラする物語でもある。 【備考(補足)】事件前夜までの拝読 【見どころ】 やはり前作を知っている方が楽しめる物語であると感じる。時空の歪を直す旅には3人で行くことになるのだが、それぞれに役割がある印象。この物語では、前作では分らなかったことも明かされていく。その中には、主人公が気づいていなかった時計についてのことも含まれる。分からなかったことが明かされて、なるほどとなる部分が一番の見どころであると感じた。 旅の中で、時空の歪を直すためには究極の選択もしなければならないことも明かされていく。彼らは果たしてどんな選択をするのだろうか?  是非あなたの目で、この物語の結末を確かめてみてくださいね。お奨めです。

私は壁になりたい

真面目に読むと実は結構詰んでる(※真面目に読むものではない)

 進路希望調査票に「壁」と書いてきた女子生徒との、一対一の進路相談に挑む女教師のお話。  テンポよく切れ味のあるコメディです。場面固定かつ一対一の掛け合いという形式で、特に語り口の起伏や言い回しの妙で引っ張っていく内容となっており、つまりはショートコントのような軽妙な掛け合いの妙味を、小説という形式の上に再現しているところが魅力的です。  普通にコメディとして楽しく読んでいたのですが、でもこれ真面目に読むと実はものすごい勢いで詰んでいるのでは、というところもなんだか愉快でした。真摯に生徒のことを思ういい教師ではあるのだけれど、でも生徒自身の自主性を尊重しすぎた結果明らかに悲劇を助長している先生。そして想像以上にどうしようもなかった『壁』の正体。一切の遠慮なく一方的に垂れ流される欲望のおぞましさに、自身に向けられた暴力性すら跳ね除けようとしない先生の健気さ(あるいはヘタレっぷり)。読み終える頃にはなんだかDVによる共依存にも似た関係性が成立しつつあるようにすら読めて、いやもしかしてこの人らある意味相性ぴったりなのではと、そうごまかしてはみたものの結構身につまされる部分もありました。人の振り見てなんとやら。  単純に個々の掛け合いそのものも面白いのですけど、でもこうして見ると「いやいや結構な惨事ですけど?」と、そんな状況をでもサラリと飲み込んでしまえる彼女らのタフさにも笑えてしまう、つまりはしっかりキャラクターの魅力をも見せてくれる素敵な作品でした。

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