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ジャンル:ホラー

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カタラレリスト ~詐欺師が騙した幽霊たち~

さり気ない彼の優しさに惚れてます。霊感がない詐欺師の除霊物語。

こちらのお話が大好きすぎて、最新まで読んだところでレビューしています。 この物語は「霊感がない除霊師」のお話……と言っても、霊を騙し結果的に除霊をするという、詐欺師のコンという男性が主人公のお話です。 ホラーもあり、感動もありな内容となっていて、霊感がないのにその頭脳だけでクールにスタイリッシュに仕事をこなす、すごいコンさんなのです。 このお話を書かれている作者さまの頭脳と知識にもびっくりです。スタイリッシュな主人公の雰囲気にぴったりな文章術もこの作品の魅力だなと思っています。 エピソード区切りでお話が終わるので、短編として読むことも出来るので、読みやすさとしてもとても素晴らしい作品です。 そしてこのコンさんという主人公がまた魅力的で。 一見クールで掴みどころがない少しきざっぽい男性なのですが、なぜか悲しい雰囲気を纏っているという女心をくすぐる男性で! 第一印象は依頼人のみんなからするとあまりよくないみたいですが(笑)、そのツンとしている傍らに見せるその優しさ……たまらん!!(取り乱し) それも決してあからさまに優しさは表に出さないんですよね。ほんとにさり気なく、相手に気を遣わせないところがまた惚れます。(自然とやってるところがまた……) 最後は依頼人みんな彼のさり気ない暖かさに惚れてると思われます。 特に好きなお話はエピソード2の「遊びに来たよ!」です。最後は涙が止まらず。 色んな謎が散りばめられつつ進んでいくのですが、時々入る「ブレークポイント」でその彼の過去が次第に明らかになっていきます。 なぜこんな仕事をしているのか、過去に何があったのか。 段々と分かって来るその彼の過去も合わさり、コンさんの魅力が更に倍増していきます! 後半まで読んで、また最初から読むと、なるほど!こういうことだったのか!と色々分かる点がたくさんあり、2度おいしい物語となっています。 ぜひ皆様に知ってほしい彼の悲しくもあり暖かくもある物語。 そしてコンさんについて語り合いましょう!!

5.0
0
凛々サイ

重力、遺書、ハッピーエンド

分厚いドラマを幾重にも重ねてくる物語の迷宮

 図書館のような施設にひとり、レポートを書くためバッハについて調べる学生のお話。  ホラーです。読み終えてジャンルを確認してみたらホラーでした。読んでいる最中は正直ホラーだとまったく思わないのに、でも最後まで読み終えるとしっかりホラーしている、このお話にでっかい蓋をされる感覚がもうとんでもないというか、完膚なきまでにやられました。すごい。ボッコボコに打ちのめされてもう立ち上がれない。冒頭の一発ですでに膝に来てるのに、読み進めるたびに威力を増していく物語。中盤に差し掛かる頃にはすっかりめまいがしていたというか、完全に過剰摂取です。物語の量と圧がもう、一本の短編に込めていい上限を明らかに超えている。どうしてこんな物語が書ける?  いやもう、面白かったです。本当にただただ楽しんだという感覚。おかげで自分なんかが感想みたいなこと書くのがもったいないくらいなのですけれど、でもやっぱりいても立ってもいられないので何か書きます。正直、完全に物語に呑まれたという自覚があるので、とてもまともに言語化できる気はしないのですけれど。  まずもって冒頭からもううまいです。遺書という強いタイトルの通りの鮮烈な書き出しに、その流れを途中でバッサリぶった切ってのこの、こう、なんだろう。転調、どころか別の話が始まるような。視点というか視座そのものが一気に遠くに引いて、ほとんど端的な説明のような形で世界設定を投げ込んでくるのですけれど、そこに列挙された単語のパワーがもうすごい。あまりにも威力があってかつ想像もしやすく、これだけでうっすら世界の輪郭が見えてしまうのに、そのまま勢いが途切れずぐいぐい引き込んでくれる。なんだこれ!? もう完全な奇襲攻撃なんですけど、でも思いついたところで実力がなければ成功しないタイプの奇策。考えに考え抜かれた冒頭であるのはもとより、単純な文章力の高さまでもが窺えます。  お話の筋そのものは、まごうことなきディストピアSF。最初にホラーって言いましたけどそれはあくまで最後まで読めばの話で、八割がたは骨太なSFしてると言っていいと思います。それもディストピアもので、少なくとも現実の現代日本とは異なる(はず。そう言い切れないのが怖いっていうか本当に脱帽するしかない!)価値観の中に生きる人間の、その感覚の書き方の繊細さ。文章の理路自体をさらりと理解させてきたうえで、感情的な面できっちり不協和音を引き起こしてくる。わかるのにわかりたくないような感覚というか、なんかもうあまりに作者の手のひらの上すぎて笑うしかないです。すごい。  その上で、というか挙げ句の果てにはというか、登場人物が実質主人公ひとりだけという点。それでしっかりストーリーが成り立っているばかりか、彼自身の抱えた葛藤や確執、すなわち人間のドラマまで描き切っていて、いやもうこの感想大丈夫ですか? どうしてもただベタ褒めしたみたいになっちゃうんですけど、本当にこう言う以外にない。どうしようもない。本音を言えばもっと芯の部分に踏み込んで語りたいと思わせるくらいの内容があって、でも完全に打ちのめされているのでその辺が言葉にならないという、いやもう本当に自分でも何書いてるのか分からなくなってきました。興奮して早口になってるような状態。  凄かったです。もう本当化け物みたいなすんごい作品で、こんなの本当に初めてでした。とても面白かったです。読めてよかったー!

5.0
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和田島イサキ

都市伝説再演File.「金剛石の薔薇」

『〝物語〟にまつわる実話』風の物語

 主演女優の命を奪う呪われた舞台演劇と、その呪いに巻き込まれた劇団員、そして彼ら相談を受けた都市伝説ハンターのお話。  実録ルポ風のホラーです。より正確には「実録ルポ風のホラー風の物語」といった趣の作品。 お話の持つカタルシスの方向性というか、要は面白さの軸のようなものが、巧妙にスライドしていくような感覚。ただこれは「フェイント」や「騙し」といったものではなく、どちらかといえば形態模写、いわゆるパスティーシュの楽しみというべきものではないかと思います。  見た目のホラー感、「怪異による恐怖を読者に与える」というのはあくまで表面上の形式にすぎず、実際には「事件の発生とその解決(及び謎の解明)」にこそ物語の面白みがある。非常に凝った構造の作品で、メタ構造(というかある種の建前のようなもの)をうまく使ったお話でした。  と、こう書くとなんだか難解なお話のようですけれど、でも難しいところはまったくないというのがまたすごい。単純に構成面、例えば章題一覧を見ても入り組んでいるのは明らかなのに、でも普通に真っ直ぐ読んでいける。この構成、劇中劇の場面(幕とつく回)と都市伝説ハンターによるルポ(Chapterで始まる回)とが交互に並んでいるのですけれど、でもただの演出かと思えばそうではなく。この二本の流れが最終回、ぴったり収束するのが心地良かったです。  以下はネタバレになります。それも未読の方は絶対見ないほうがいいやつなのでご注意ください。  事件の真相、というか、そこへとなだれ込むための強烈なフックというか、具体的には第五話『五幕』の一番最後の一文がもう大好き。やられました。これでやられない人間はいない……こういう不意打ちは大好物というか、この舞台装置は不意打ちで使ってこそというか、そんな「よくぞやってくれた」というような爽快感ももちろんあるのですけれど。  なにより好き、というかもう手放しで称賛できるのが、〝それ〟が一切の無理なく物語に合流しているところ。  初見のインパクトとは裏腹に、その存在をしっかりストーリーとして理屈づけられ、なによりそれが物語上の最大の鍵として機能していること。その丁寧さと、そして物語自体の真剣さ。どう見てもふざけているとしか思えない一撃を解き放っておきながら、でも物語そのものに対してはなにひとつふざけることはなく、ただ王道の結末に向けてしっかり歩き通す。この感動、というか盛り上がりはもう、どう言葉にしていいかわからないくらいです。なんというか、「そうだよこうでなきゃ!」というような。もう本当に大好き。  結末が好きです。悲劇からの救出という、まさに文句なしのハッピーエンド。実質的にはホラーではないからこその終わり方というか、この幕切れだからこそホラーたり得ないというか。いずれにせよ本気でストーリーを貫き通してくれる、その手抜きのなさが気持ちの良い作品でした。やっぱり〝それ〟が好きです。あの瞬間のインパクト。最高。

5.0
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和田島イサキ

いつかかみさまのふところへ

この世ならざる何者かとの契り

 親に見捨てられ生贄として旧家に引き取られた男児・時生と、座敷牢の奥に住む正体不明の少年・長月彦の、不思議な交流のお話。  ボーイズラブです。それもホラーテイストというか、旧家を舞台とした和風ファンタジーといった趣の作品。この辺はタグの「因習系旧家」「座敷牢」が分かりやすいというか、それらの語から期待されるであろうものがたっぷり詰まった、ハードでダークな淫靡さのあるお話です。この辺の道具立てというか、あるいはその積み重ね方というべきか、とにかく雰囲気の出し方漂わせ方が本当に丁寧で、浸っても浸ってもまだ沈んでいけるような感覚が魅力的でした。  読み始めてすぐに興味を惹かれるというか、「おっ」と思わされるのが主人公の〝言葉〟に関しての設定。台詞を見るとどうもおかしいというか、どう解釈しても支離滅裂にしか見えない。にもかかわらず意識や認知は明瞭というか、少なくとも地の文で説明される主人公の思考を見る限り、別に頭がおかしくなっているわけではない。本当に意思の疎通だけができない、つまり発話の時点で言語がおかしくなっているような状態。とどのつまりはこれがタグにあった通りの「文字化け」なわけで、この独特の設定が物語にうまく作用しているのが分かります。  通常の対話、声による発話で生じる謎の文字化け。認知や概念がバグっている、という現象の、この背筋がゾワゾワくるような不気味さ。旧家の因習、古い怪異を描き出すのに、ある種デジタルな(そのものがではなくて、元ネタというか発想の起点としては)ものを持ってきている、この取り合わせの妙が実に魅力的でした。何がどうしてそうなるのかはわからないけれど、とにかく何がおかしくなっているのだけはわかってしまう、その説得力というか力強い恐怖。  また、それがただのギミックでなく、話の軸に絡んでいるのがなお好きなところ。この文字化けにより誰とも、少なくとも人間とは対話の叶わなかった少年(男児)の、でも生まれて初めて話の通じた相手。もうこの時点でいろいろ滲み出るものがあるというか、どうみても唯一の存在であると同時に、あからさまに異界の存在であるとわかってしまうのがたまりません。  明らかにこの世ならざるものである、美しい少年、長月彦。彼の優しさに取り込まれていく様は、どうしても禁忌の扉を開くかのような背徳感があるのですが、でも同時に彼と交わるほどに、時生が人間らしく成長しているようにも見えるのですよね。二律背反、といっては言い過ぎかもしれませんけれど、でも安心なような不安なようなこの絶妙な感じ。そしてその末に辿り着いた、ある種壮絶な物語の結末。起こった出来事そのものを考えると結構すごいことになってるんですけど、でも明確にハッピーエンドとして描かれていて、しかも納得できることのこの、何? 嬉しさ、でもあるのですけれど、同時にゾッとするような感覚も残る。  うっとりしました。恐怖と背中合わせの美しさと、そこに溺れることの背徳的な快楽。絶妙な恐怖と耽美を描き出した、仄暗くも幸せな物語でした。

5.0
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和田島イサキ

輝けたいのちの話

言われてみれば一体なんだろう「輝く」って

 昔の友達から届いたあからさまに怪しいお誘いに、のこのこ出かけて行った結果あからさまに怪しい建物に着いてしまった人のお話。  ホラーです。紹介文によれば「輝けたのでハッピーエンドです」とのことで、もうこの言い方の時点で明らかにハッピーではないのですが、でもハッピーエンドの物語。何がハッピーでどれがそうでないかは個々人の立場によって変わるという意味でもありますし、また単純に「ホラーにおけるハッピーエンドってこうだよね」みたいな捉え方もできる作品でした。なるほど。  お話の筋としては最初の一行に書いた通りで、最終的には命が輝けます。この「輝く」の用法が面白いというか、それがタイトルと紹介文にしか出てこないところが本当に好きです。完全に物語の外、いうならメタ的な傍観者としての立ち位置からの用語。こうなるともうどう解釈したところで隠語的な意味としてしか解釈できないというか、実際こういうポジティブな語での言い換えはよくあるというか、漠としているけどでも〝絶対あかんやつ〟というのがわかるこの感じ。最後「あちゃー輝いちゃったかー」となるのがおかしいというか、この作中で起こった出来事をして「人間が輝く」という言い方をしているのが面白——いや面白いって言い方はどうなのかしらだいぶおっかないことになってますけどー、という感じでした。ブラックっていうかシニックな笑い。恐怖と両立するユーモア性のような。  よくよく考えると理不尽極まりないっていうか、主人公の当初の懸念とあんまり外れてないのがよかったです。「怪しい宗教やサロンの勧誘」。大差ない、というか実質それのすごいバージョンというか。別に望んでないのに無理矢理〝輝き〟に引き込む感じ、というか呼びつけた時点でそれが前提になっているのがもうだいぶ酷くて好きです。  はなから相手の合意とか考えてない感じ。だって輝けるのは幸せことだから、というか実際彼がだいぶ幸せそうなのが面白い。本当に、一般的に使われる比喩としての意味でも「輝けた」彼。ダブルミーニング、というのとはまたちょっと違うのですけれど、でもホラーとしての筋にもう一押し、「輝けた」という語の使い方そのものに旨味をのっけてきた、渋い技巧のようなものを感じる作品でした。

5.0
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和田島イサキ

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小説家になろうファンタジー短編完結

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オチにニヤッとするが、私もこんな魔法少女はイヤだ。 短編小説に定評のある燦々SUN氏の作品で、安定した文章と構成は安心して読める。 「わたし、魔法少女コントラクターまりん! 父は弁護士母は詐欺師。愛読書は六法全書! 今日も、無法地帯出身の蛮族達に契約の恐ろしさを教えちゃうゾ☆」(本文より引用)

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