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人魚の花

潮風とハマナスの香りに誘われて……

 主人公・澪の住む人魚の隠れ里へ、「ニンゲン」である政府の役人が訪れる。  澪と、彼女が姉のように慕う砂帆が砂浜を歩いていると、役人を連れた大人たちの姿が……。  役人がこの地を訪れた目的は「人魚の妙薬」を手に入れること。  里の長老に命令され、砂帆は役人とともに外界へ……澪は暫しばしの別れを強いられることになる。 「その肉は不老長寿の秘薬に。  その生き血は万病の治癒に。  その胆と灰は死者の蘇生に。」  利用し、利用されて……本当に利用しているのは人間と人魚のいずれにあるか。  この作品を拝読した時、冒頭の描写から引き込まれました。  磯の香りや、波の音が今にも聞こえてきそうな……自分が今、海にいるような感覚になれます。  作中の冒頭にある、 「踏み締める白砂、その都度キュウキュウと不可思議な音が鳴る」  この後の文章でも砂の音の描写がいくつかされており、私は過去に北海道の室蘭にあるイタンキ浜で聞いた鳴き砂 (終盤でも「鳴り砂」であることが分かります)のことを思い出しました。  イタンキ浜以外にも、京都の琴引浜ことひきはまや島根県の琴ヶ浜ことがはまなど、全国の様々な場所で聞くことが出来るようなので、どんな音がするのか、実際に聞いてみたい方は場所をよく調べた上で、現地を訪れてみるといいかもしれません。  ハマナスの花言葉――それは、作者からの一言コメントにある「悲しくそして、美しく」  まさに、人魚である彼女たちの生き様を象徴している花だと言えます。  人魚の伝説を題材にしたシリアスな物語。  丁寧で美しい描写に、読者は最後まで引き込まれるでしょう。あなたも一度読んでみてはいかがですか?

5.0
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櫻井 理人

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