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小説家になろう 詩・童話・絵本 10万文字以上
古の森の黒ドラちゃん
きれいなエメラルド色に輝く湖を囲む古の森。そこに棲む、可愛いものが大好きな竜の女の子黒ドラちゃん。 黒ドラちゃんの行く手に現れるのは、傲慢で光輝いちゃう王子様やら、容姿にコンプレックスがあって変身願望を抱いちゃう王女様、他にも将来が不安になって家出(国出)しちゃう王子様とか、何やら事情のある面々ばかり。 かと思えば、海を渡ってお宝探しをしたり、お友だちのために雪山に登ったり、黒ドラちゃんはいつでも一生懸命がんばります。 だんだん登場人物(主に竜や虫や妖精など)が増えていきますので、順番に読んでいただいた方が、よりいっそう楽しめる仕様です。 不定期更新のため、章が完結すると完結表示にしてあります。 黒ドラちゃんたちの『地味でも大冒険!』なお話、のんびりお付き合いください。

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加藤ゆたか@カクヨム

カクヨム 詩・童話・絵本 2万文字以下
最後のダニエル
彼女と僕と旅の話。 めでたしめでたしで終わる話を目指しました。 引っ越しRTAで真面目に忙しいんですが、滑り込めて良かったです! あとで誤字と改行直します。

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寄る辺なきもの同士の長い道行き

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 不死者の王と呼ばれる麗しの乙女・ココと、彼女に拾われた天涯孤独の少年・ダニエルの、長い旅路とその行く末のお話。  ファンタジーです。どこか童話やお伽話を思わせる、寂しくも優しい雰囲気の物語。大筋としては王道、というか物語としてのカタルシスや満足感のようなものをしっかり与えてくれるお話で、紹介文の通り「めでたしめでたし」で終わってくれるところが魅力的でした。いや正確にはまったく手放しで「めでたし」と言えるかどうかは難しいのですけれど、でもそこに〝だからこそ〟と言えるのが、このお話のいいところ。というか、一番好きなところです(後述します)。  物語全体から醸される、どこかうら寂しいような雰囲気が好きです。主人公らの抱えたある種壮絶な背景、例えば主人公が天涯孤独の身であること、というか家族を処刑されていること(しかもその場面から物語が始まっている)。また事実上の保護者となったココの、その背負った運命の重さなどなど。  濃厚な死の匂いと、死ねないものの持つ悲哀。でも暗く寂しい物語だからこそ、寄り添う彼女の手のひらの温かみがよりはっきりと伝わる。というか、もう言葉を飾らず個人的な欲望に素直な感想を述べるのであれば、とても素敵な〝おねショタ〟だと思いました。好きなんですこういうの。その後の展開、というか設定上の必然、この旅がいつまでも続くわけではないというその予感も含めて。  この先はネタバレを含みますのでご注意ください。  不死者の王としての特性として、ずっと老いることもなく死ぬこともないココ。彼女と旅路を共にした『ダニエル』たちは、でも必然的にいつかは彼女を置き去りにすることになる。その種族差に起因するすれ違い、生きる時間の違いによる別離がとても沁みる——というか、この構成だからこそなお効きました。  主人公の「いつか大きくなって彼女を守る」という夢が、でも「いずれ先立つことになり彼女をひとりにしてしまう」という現実と重ね合わせになっていること。あるいは逆転というか、望んでいたはずのものが実は一番望まない道だったという、この残酷さが非常に印象深く、そしてなによりというかなんというか、その上で迎えたこの物語の結末がもう。  素敵でした。無事に間に合い、彼女に手が届くというハッピーエンド。実のところこの終幕、ただ幸せなばかりでは決してないというか、起こった事象を客観的に見るのであれば、より険しく悲壮な道へと我が身をなげうっているとも言えるんです。壮絶な覚悟がなけれはなしえなかったその行為を、でも決して「悲壮な自己犠牲」などとは思わせず、しっかり「幸せなゴール」として読ませてくれる。この説得力、優しく納得させてくれる物語の力のようなものが、なにより嬉しいお話でした。

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和田島イサキ

カクヨム 詩・童話・絵本 2万文字以下
黒模様を落としたパンダと犬のおまわりさん
引退した警察犬のヤマさんは、新しい飼い主のセイイチくんと平和に暮らしていました。 しかし、老いてもヤマさんの精神は生涯現役、 普段はただの飼い犬ですが、セイイチくんの手作り交番に困った人が訪れれば、 犬のおまわりさんとして、平和のために走り回ります。 ところが、今日訪れたのは……黒い模様の無いパンダだったのです。

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まるで絵本みたいなほんわかした世界

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 警察犬を引退した老犬ヤマさんが、新たな飼い主セイイチくんの元で、交番(私設)を開いて〝犬のおまわりさん〟としてのお仕事を続けるお話。  童話です。ファンタジー、というよりは明らかにメルヘンの世界。いや本当に真正のお伽話というか、出てくる人や物事がすべて優しく柔らかい。読者の負荷になるようなところがまったくなくて、読んでいて本当に心が和むんです。この時点でもうだいぶすごい。この緩やかさを保った上で、でも物語の起伏自体はきっちりしているというのは、きっと見た目ほど簡単なことではありません。  個人的に好きなのがその起伏というか、物語自体のスタンスのようなもの。ミステリ的、と言ってしまうとたぶん語弊があるのですけれど、でも構造的にはいわゆる『探偵もの』に近い読み口のお話だと思います。  主人公であるヤマさんの〝犬のおまわりさん〟としての活動は、「人から困りごとの相談を受けてそれを解決する」というものであり、まさに事実上の私立探偵そのもの。また人の言葉を話せない彼に代わり、翻訳というか仲立ちのような役回りをするのが、その飼い主であるところのセイイチくん。彼には事件を解決するための能力はないものの、でも彼がいなければヤマさんは〝おまわりさん〟としての活動ができないのも事実で、つまりちょうどお互いを補完し合うような彼らの関係性の、このわかりやすさと安定感。なにより単純に仲良し同士というのもあって、スッと物語に入っていけました。  そして実際のお話の筋、彼らの解決するちょっとした事件。具体的には少し不思議な失せ物探しということになるかと思うのですが、この辺りの発想というかアイデアというか、世界観に合わせたバランスがもう本当に大好き。だって「体毛の柄をなくして困っているパンダ」ですよ!? 何がいいって「そりゃ確かに困る(解決の必要がある)」というところと、そうなるに至る事情がしっかりあって、それがヤマさんだからこそ解決できたところ。  一般に「どうにかする必要のある出来事」とか「探偵にしか解決できない何らかの事件」というのは、必然的にそれなりに重かったりハードだったりしてしまうものだと思うのですけれど、でも本作の〝事件〟はそうではない。普通にこの世界の童話的な優しさの範疇に収まっている。この匙加減というかバランスというかが、あまりにも綺麗でうっとりしました。事件を作るのって結構難しいもので、特にそれが「発生から解決までの一連の流れに、まったく違和感のないもの」となればなおのこと。  こうして書くとなんだか大掛かりなようにも見えますが、お話自体はとにかく優しい、ふわふわした童話のような物語です。ここまで書いたことはあくまで「それはそれとして」というか、読む際には全然気にしなくていい部分。ただそのまま飛び込んで、そして読後にはふんわり暖かな気持ちになれる、とてもゆったりした手触りの童話でした。おにぎり屋のおじさんが好きです。

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和田島イサキ

カクヨム 詩・童話・絵本 2万文字以下
蝶々は誰の為にいく
不思議な噂に絶えない街【推都(すいと)】で『喋る蝶々』と小学三年生の努力家が出会う話

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やさしさだけでできた物語

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 夕暮れの公園、ひとり縄跳びの練習を頑張る少年と、彼のもとに舞い降りた不思議な蝶々のお話。  優しい物語、というかもう『優しさ』そのものです。いやこれ本当にすごい……世に優しい物語は数多あれど、でもここまで柔らかく暖かなお話は見たことがありません。ジャンルとして指定された「詩・童話・その他」、加えて「すこし不思議」というタグがものすごくしっくりくるというか、この作品から受けたこの『優しい手触り』をどう表現していいか、そのすべがまったく見つからないような気分です。  それでもどうにか要約するなら、紹介文の「不思議な噂に絶えない街【推都(すいと)】」というのがきっとイメージ的にわかりやすい。物語世界、ひいては作品のコンセプトそのものを表現したような一文。この作品そのものはあくまで単話で完結しているのですけれど、でも舞台や設定を共有したまま連作になっていてもおかしくないような感触。つまり単話でありながら単話でなく、本作に描かれた範囲よりももう一回り大きな世界を感じさせてくれる、この読書感覚がとても素敵でした。どこか「町そのものが主役」みたいなところがある感じ。  お話の筋そのものはシンプルで、主人公の少年の抱えた葛藤を、不思議な存在である『蝶々』さんが解決してくれる、というもの。いやこの表現だと若干の語弊があるというか、確かに解決はしているんですけど、しかし刮目すべきはその方法——なんとこの蝶々さん、別に「不思議な力を発揮して」みたいなことはしないんです。  ただ遅くまで外にいるのを心配して声をかけて、うまく説得してお家へと返して、ついでにちょっとアドバイスしただけ。まあ不思議なおみくじをくれたりはするんですけど、それも実質は励ましの手紙みたいなもので、つまり蝶々さん自体は不思議な(現実には存在しない超常的な)存在であるにもかかわらず、解決をその不思議に頼らないんです。  対話によってもたらされる光明。なんなら蝶々さん自体はただ勇気づけたくらいのもので、ほとんど主人公が自分で大事なことに気づいているようなところがあって、これがもう本当にこう、なんでしょう。優しいというか柔らかいというか、読んでいてなんだか嬉しくなってしまうんですよね。本当になんでしょうこの感じ……空気感というか雰囲気というか、これまで味わったことない衝撃の優しさ。  あとはもう、単純に蝶々さん自身が好きです。この人(?)のキャラクターが、ていうかもう、優しい性格がドバドバ滲み出るようなこの口調! ずるい……こんなの一発で好きになってしまう……。いやもう、本当にいいもの見ました。ほっこりした幸せな読後感はもとより、なんだったら読んでる最中からずっとほっこりしちゃう、ただただ優しく幸せな物語でした。「好き」っていうのになんの躊躇もいらないお話です。好き!

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和田島イサキ

カクヨム 詩・童話・絵本 2万文字以下
世界の種
長い黒髪を束ねた戦士たちと、花の玉座で待つ蘭の君の創世記。 (第一回神ひな川小説大賞参加作品) (お題: ハッピーエンド)

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億千万のむくつけき益荒男どもの流星群

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 ひとり静かに勇者の到来を待つ姫君のもとに、誰よりも早く到達せんと、互いに競い駆け行く運命の元に生まれた数多の猛者どもの物語。  寓話です。いや寓話なのか? こう、何かジャンル的な呼び名でもいいのですけれど、ちょうどひとことで表せる言葉がないような感じ。そういう意味で、この作品のジャンルとして指定されている「詩・童話・その他」というのはなるほどと思いました。童話に近いその他という感じ。  タグの「マッチョ」が好きです。必見というか、読み始める前に必ず見ておくべきタグ。いや戦士たちの競争を描いた物語ということもあり、思想や信条としてのそれの意味もあるのですが、でも別の意味の方が強いと思います。筋肉美という意味のマッチョ。もちろん作中でしっかり戦士の描写はあるものの、でもこの単語を先に頭に入れておいた方が絶対イメージの助けになるというか、実際なりました。数億の空飛ぶ筋肉ムキムキマッチョマン。なにこの絵面のパワー。最高。  紹介文にある「創世記」というのが言い得て妙というか、このお話自体がひとつの壮大な寓話のようなものなのですけれど、それを世界の成り立ちになぞらえる(というか創世の物語として描く)ところが面白いです。文字通りの大スペクタクル。己が宿命を果たさんと危険な道のりに挑む、その男たちの悲壮な覚悟を描いたお話で、世界の理のような大きな物語であるはずなのですが、でもストーリーそのものはミクロな個人の描写に立脚しているところが魅力的でした。姫と英雄、それに老兵と、そして若者。  単純に英雄譚や創世の物語として読めるのですけれど、たぶん真剣に読み解いていくといろいろな解釈ができそうで、その場合のキーワードが先述の「マッチョ」なのではないかと思います。さっきは一旦置いておいた思想・信条の方。  逃れることの叶わぬ戦場の中、名も実も残すことなく、ただ生まれて死んでゆくだけの無数の男。それを狭い鳥籠の中、できるのはただ眺めることだけで、手出しどころか身動きすら許されない女。それぞれに役割が固定されていて、交代も分担もまったくできない不自由さ。それを乗り越え辿り着いた先、彼や彼女の出した答え。説得力というかなんというか、厚みのある感動がありました。はっきりした『ゴール』の実感。  凄かったです。ここが終着点で、そして新たな世界の始まる瞬間だというのがわかる、壮大なハッピーエンドのお話でした。いろいろ語りましたがやっぱりムキムキの男たちが好きです。ナイスバルク!

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和田島イサキ

カクヨム 詩・童話・絵本 2万文字以下
最後の寝物語
いつも寝る前にお話を聞くのが楽しみな女の子。 そこにいつもお話してくれるばあやが真新しい本を拵えてやって来た。 ばあやの作った新しいお話が、楽しみ。 けれどもそこで語られるのは…………

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人知れず歩んできたであろう人生の壮大さ

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 床に就く少女のために寝物語を読み聞かせる〝ばあや〟が、その日だけ特別に自作の物語を読み聞かせるお話。  暖かい雰囲気のファンタジー、というか童話かおとぎ話のような物語です。実際に作中でおとぎ話が語られる様子そのものが物語となっており、つまり語り部による昔語りと似たような構造なのですが、でも時制や主観を完全におとぎ話(こういうのも作中作というのでしょうか?)の中に飛ばしてしまわないところがよかったです。  あまり見ない気がするので単純に新鮮、というのもなくはないのですけれど、でもそれ以上にその自然さが楽しい、という感覚。お話の内容に対して都度少女の反応があって、それが情報の補足だったり拡張だったり、あるいは単純に横槍だったりもして、でもそれをやんわりといなすようなばあやの返答。ただの思い出語りでなくあくまで読み聞かせというのがはっきりと伝わって、その優しい空気感がとてもホッとするという、その点ももちろん好きなのですけれど。  その本領、というかまんまとやられてしまったのはやはり終盤、一度読み聞かせの形で書いておきながらそれを転調させてくるこの書き方です。  一気に視点が作中作の中、完全に登場人物の主観に乗り移る形になって、つまり読み手のお話へ乗り込み具合の深度を、こういう構造の部分でうまく制御してくる。これ冷静に考えると結構すごいことしてるというか、だって文章がシームレスなのに視点と時制が一気に切り替わっているわけで、にもかかわらずそれが自然であること。内容の盛り上がりに合わせてカメラを大胆に動かしてきて、それにより読み手の没入感をコントロールする。輪をかけて上手いのが最後に再び視点が戻るところで、その瞬間はもう完全に少女と同化していました。まさに『目を見開いている』というような。もっとも読んでいる間はあんまり意識しないというか、すいすい話が進んでいつの間にか引き込まれてるから全然気づかないんですけど、総じてかなりの技巧を凝らしたお話ではないかしら、という印象です。よくよく見直せば前半ほとんど地の文に頼ってないですし(ほぼ会話文のみ)。えっ何これすごい。  キャッチコピーが好きです。全体を通して感じた印象とはまったくそぐわない、個人を評するのにあまりに強い『最悪』という語。この若干の違和感の示すものというか、そこから読み取れるものの美しさ。作中ではずっと語り部に徹し、そのうえ多くを語らないままだった〝ばあや〟の、その主観からでなければ出てくることのない言葉。その語から読み取れてしまう時間の長さ、歩んできた足跡の壮大さと、なによりそこにあるであろう想い。きっとそう簡単には言葉にできないであろうそれを、でも読後に深く強く感じさせてくれる、この〝寡黙の中に含まれる想像の余地〟のようなものが、もうとても嬉しい物語でした。

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和田島イサキ

カクヨム 詩・童話・絵本 2万文字以下
いつか野分の吹くところ

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美しい自然に彩られた幻想の昔話

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 山に住まう野分(風の一種)が、捨てられた人間の子を拾うお話。  昔話です。と、そう言い切ってしまうとちょっと語弊がある(というか人によってイメージが違いそうな)気がしなくもないのですけれど、でも個人的には昔話してる物語。おとぎ話とか童話と言ってもいいのかもしれませんけれど、でもどことなく和風な絵面というか、全体を通じてひしひし伝わる古代日本的なイメージが、まさに「昔話!」という印象です(伝われ)。  圧倒されました。何にかは正直わかりません。たぶん細かく散りばめられたいろいろなものに、というのが正確だと思うのですけれど、とりあえずその〝いろいろ〟の内のひとつとして、自然の描写の際立ち方がもうえげつないことになっていました。そういうお話、というかこれだけのパワー溢れる自然の描き方ができればこその物語だというのはわかるのですけれど、それにしたってとんでもない鮮やかさです。あまりにも彩り豊かなこの語彙力と表現力。なんだか文字使って絵を描いてるような感じ。  この表現力があればこそのお話、というのはまさにお話の筋や設定からもわかる通り。なにしろ主人公からして野分、すなわち擬人化された風そのものであり、他にもお天道様がいたり長老は熊だったりと、ここでは自然が人格を持って生活しています。ただいるだけでなく「生活している」というのがはっきりわかる描かれ方で、物語の舞台となる〝山〟は彼らの共同社会として機能しており、そして社会である以上そこには守るべきしきたりがあります。  物語としてはあくまで昔話(おとぎ話)、故に彼らはただ擬人化されただけの自然そのものと読むべきだと思いますが、でもそれ以外の解釈もできそうなのが面白いところ。伝承の中で擬人化される自然、神格化された存在(とそこにまつろうもの)はだいたい異民族のような存在だったりするとかしないとか、例えば狼の鳴き声の音韻表現なんかは露骨に示唆的な感じもするのですけれど、でもこの辺はどなたか詳しい人に任せます(すみません)。  いやもう自分ではあまりに力不足というか、真剣に紐解いていくには学がないと絶対無理なところ。ただ知識不足で全然わからない割には、それでもわからないなりのワクワク感があって、つまり下支えしている『何か』の分厚さがとんでもないのだと感じます。最初に言った通り圧倒はされたものの、それを説明できるだけの知識や知恵がない状態。己の浅学を恥じ入るばかりです。  以下は思いっきりネタバレ、というかお話の核心に触れる感想になります。  一番好きな点はやはりというか、この物語がハッピーエンドになっていることです。というのも個人的にはこのお話、本来どこにもハッピーエンドの要素がないように見えるんですよ。ここに描かれているのはいくつもの禁忌で、例えばいくら子供とて迂闊に異民族を招きいれるべきでないこと、一度コミュニティのしきたりを破れば二度とは戻れないこと、さらには弱肉強食の理などなど、ほとんど戒めの物語として読みました。であればこの物語は彼らが不幸に落ちてこそのもの、また実際そうなるべき材料しか見当たらないのに、でも一体何をどうしたらこうなるというのか、辿り着いた先はこれ以上ないくらいの見事なハッピーエンド。あまりに豪腕にただひれ伏すしかないというか、何をされたのか未だに理解できていません。魔法かな?  びっくりしました。読後の爽やかな気持ちと、分厚い満足感だけがしっとり肌に残る、でっかい油彩画みたいな力強い物語でした。狼たちがわーってやるところが好きです。命拾いしたはずなのに全然そんな気になれない、ゾッとするような光景の生々しさ。素敵。

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和田島イサキ

カクヨム 詩・童話・絵本 2万文字以下
二粒の錠剤
嫌い、好き、、そういう問題じゃない。二人の気持ちの絡み合い。 百合作品です。苦手な方はご遠慮ください。

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これもまた、一つのハッピーエンドなのではないだろうか?

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1 読む前の印象や予想など(表紙やあらすじなどから想像したこと) 心中でもしてしまうのではないか? とタイトルから想像した。 このあらすじから何かを想像するのはとても難しい。 2 物語は(どのように始まっていくのか?) ある二人の少女についてから始まっていく。同じ名前で、呼び方の違う二人。今までずっと一緒に居たのに、変化が訪れる。そして二人が選んだ道とは? 3 良かったところ。印象に残ったところ。好きなセリフなど。 ・名前が似ているせいか、狂気のようなものを感じる。 ・好きの先というのは、依存なのだろうか? と思った。 ・名前に対しての呼び名が面白いなと感じた。(被っているのが一文字だけなので) ・何があったのか、明確には分からないが互いが互いを必要としていることが伝わって来る。 4 作品の感想 抽象的な所が多いので正直、分からない部分が多い。感想欄などを読むと他に人にはわかるように見受けられる。分かる範囲での感想となるが、愛とは狂気なのだろうか? と思った。何個かキーワードが出ており、主人公は”相手と離れる意味”にあるのではないかと思った。今まで何をするにも一緒であり、互いに好意を感じている。そしてあることをきっかけに相手に対し、自分に頼ることを提示する。 離れることで”相手が不幸にならないようにする”という心情はどういったものかだろうか。これは想像でしかないが、立場の逆転なのだろうかと思った。 今まで依存していたのが自分。このターニングポイントから逆転する。そういう意味なのだろうか? と。とすると、相手は自分から離れられなくなる。それを意図せず、してしまったということなのだろうか? 相手をダメにしてしまうというのは、どんな関係においてもあることだ。愛とは難しいものだなと感じた。 5 物語のその先を想像して 二人は望んだ形を手に入れたのではないだろうか? それはある意味ハッピーエンドだと言える。 あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか? お奨めです。

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crazy'[email protected]レビュー師with優人

カクヨム 詩・童話・絵本 非公開の可能性
日暮れ 詩集
あらすじなんてない。 自分の目でこの詩を一読してほしい。

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日常とは良いことばかりではない。そして明るい気持ちだけではない。

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★どんなことをテーマにした作品なのか? 人間と日常だろうか? 【詩とは?】 詩(し、うた)は、言語の表面的な意味だけではなく美学的・喚起的な性質を用いて表現される文学の一形式である。 多くの地域で非常に古い起源を持つ。 多くは韻文で一定の形式とリズムを持つが、例外もある。(web調べ) 【どんな物語なのか?】 詩であり、日常の切り取った一場面でもあり、思考であり、想いでもあるように思う。幻想か現実か分からないものもあり、現実と夢の狭間に居るような気分になったりもする。死について多く取り上げられており、いろいろと考えさせられる作品である。 【好きな所や印象に残ったところなど】 ・詩に対して感想を述べるのは難しいなと感じているが、この作品は140文字小説のようなスタイルでもあると感じた。 ・詩というよりも死? と感じてしまうほど死に関しての作が多い印象。 ・人の負の部分が多い印象。 ・一部、理不尽な社会に対してや、心ない言葉を発する人間に対しての怒りや、考えなども感じられる。 ・恐らく空想の舞台も含まれるとは思うが、作者の考えや想いも詰まっているのではないだろうか? *完結済み 【全体の見どころ】 人の想いはそれぞれ。体験したことのないことについては分からないが、共感する部分もあれば、理解しがたい部分もある。しかし人間はそれぞれ違う生き物なので、それも当たり前だと言える。 死に関係する詩が多く見られるので、掛け合わせているのだろうか? と感じた。人間には良い感情もあれば負の感情もある。 出逢いもあれば、いつか別れもある。それがどんな形であれ。 そして良いこともあれば、悪いこともあるのだ。それが日常であり、現実なのだろう。男女両方の視点で描かれているので、いろんな人物の想いなのかなと感じた。あなたなら、この詩を読んで何を想うだろうか? あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか? お奨めです。

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crazy'[email protected]レビュー師with優人

カクヨム 詩・童話・絵本 2万文字以下
運命の鎖に繋がれて
「どうしてこの何も無い世界に住むボク等が運命共同体だと思う?」 これは命の相対性を問題提起した短編小説である。

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”生きる”と”生きている”は、似ているようで違うことに気づかされる物語

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1 読む前の印象や予想など(表紙やあらすじなどから想像したこと) 運命共同体とは……運命をともにすることを相互に了解し合った複数の個人または団体。(コトバンク調べ) 相対性とは……反対語は絶対的。簡単に言うと”他と比べたさま”という意味らしい。(web調べ) あらすじから想像するに、相対性が必要だから運命共同体なのではないか?  と想像する。 2 物語は(どのように始まっていくのか?) 時のない世界で、互いに感情をぶつけるところから始まっていく。この物語で読者に提示されているのは”生きている”とは何かということ。その本質について考えさせられる物語である。あなたは一体どんな答えを出すのだろうか? 3 良かったところ。印象に残ったところ。好きなセリフなど。 ・”生きる”と”生きている”は似ているようで違う。その事について考えさせられる。 ・人が望む不老不死。それは何かを行うからこそ”意味”は見いだせるが、それは”何かができるから”こそであり”時間が進むから”でもあるように思う。 ・人は完全に一人になってしまったら、生きているのか自分で確認する方法がないと思う。 ・自分の過ちに気づいても、それは取り返しがつかない。 4 作品の感想 テーマがあり、それを表現し、読者に考えさせる。その為にはめでたしめでたしとならないことがある。例えば子供の向けの童話などでは、間にどんな酷いことがあっても最後はハッピーエンドだ。しかし元は、生易しいものではなかったらしい。なぜならそれは子供に見ず知らずの大人の残忍さや怖さを教えるためのものだからだ。時代と共にゆがめられたものが多く、本来の役目を果たしているか謎だ。そして大人に対しても同じような世の中であると思う。 ご都合主義でハッピーエンド。それでは本来伝えたいことも伝わらないのではないか? と思う。だがこの物語はハッピーエンドとは言えない。犯した過ちはなかったことにはならず、その間違いを正すこともできない。ただ死んだように永遠に生き続けるのだ。恐ろしい結末だと感じるが、メッセージ性は強い。 5 物語のその先を想像して 前述したように、生きているとは言えないまま永遠に生き続けるのだろうと思う。”生きている”とは何かについて深く考えさせられる物語であると感じた。 あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか? お奨めです。

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crazy'[email protected]レビュー師with優人

最近の「参考になった!」

ラブラブ&何でもありの将棋小説

将棋にはまって冷たくなった夫に少しでも近づく為、新妻が健気に将棋を勉強するという月9のドラマでありそうなお話……と思ったら、繰り出されるラノベチックな設定や展開の数々。 勢いのままにエキセントリックなキャラクターがかき乱して来たり、少年漫画のような熱さがあったり、ホロリと来る展開があったり……と思ったらやっぱりラブラブしたりと、感情をとにかく揺さぶられます。 まるで戦型や局面によって様々に味わいを変える将棋の対局のように、様々な面白さが詰め込まれながらも互いに引き立て合っている素晴らしい作品です。 文体も読みやすく、対局の展開も雰囲気で楽しめるように考えられているので、将棋に詳しくない方にもおすすめです。

にいづましょうぎ──将棋盤の中心で愛を叫ぶ──

今日も最高に尊い作品……ッ!

レビューを書こうと思い読み返して、あまりの尊さに血を吐きながら五体投地したくなる……そんな作品です(本当) 書きたいことが多すぎてオススメポイントがまとまらなくなってしまったので列挙していきます。 まず大まかなストーリーとしては転生者の限界オタク(主人公)が推しを拾ってしまって、原作改変を恐れつつも全力で幸せにするべく動いていくっていうものなんですが、主人公の愛(ただし”推し”への気持ちであって恋愛感情とは少し違う)とそれを向けられている推し側のすれ違いがもうたまらない尊さです。 すれ違いも、タグにあるように鈍感な主人公がその要因の一つではあるのですが、あまりに強い推しへの気持ち!!があることや後述するように主人公が非常にとても良い性格をしてる……ほんとに良い子……なことで鈍感系にありがちなイライラしちゃうって事も無くひたすらに光を享受できます。 ストーリー展開もかなり盛り上がる展開になっていて、さらに推しと初めから甘々展開……ということもなく、しっかりと描写されていて不自然じゃないのもオススメしたい所! これは絶対惚れるって……って推し目線で考えてみても思うものになってます。 主人公がまず良い子で可愛い!! 主人公についてはオタク特有のハイテンションが面白い所なのですが、それ以上に推しを思っての行動が凄い良いんです。暴走気味になっちゃうところもあるのですが、それも含めて良い所……共感するところもあるし、たまになるアワアワとした一面も凄く非常に可愛いです!!!! また、完結しているというのもオススメしたいポイント! ダレてしまうなんてこともなく、むしろ供給が!足りないっ!って叫びたくなる位にスッキリとまとまっています。 もっと尊さが欲しくなったら番外編が投稿されているのでそちらを、そして同じ作者さんのものも是非……。 ダレてしまうなんて事が無い、と前述した通り本編通してスリリングな部分、展開としての山や谷、暗い展開はしっかりとあるのですが、胸糞な感じが一切無いっていうのも良い所です。(転生などのファンタジー要素はあるものの)前述した推し目線の感情も含めて、なんでこんなことしてるの?みたいな違和感がありません。登場人物みんな生きてる人なんじゃ?っていう自然さで、不必要なストレスが無く安心して何周も読めます。まさしく光属性って感じです。 かなり有名な作品ですが、もし未読だったら是が非でも読んでみてくださいな!! 男女問わず恋愛モノが好きだったり何かを推したことがある人だったら絶対に刺さるハズ! 万人にオススメできます!

私の推しが今日も最高に尊いので、全力で幸せにする!

妖なる力が人の闇を暴きだす。鬼を斬り心を救う、短編連作の伝奇時代小説。

 史実とは少し違う日本を舞台に、闇の心を魅了する「妖刀」と、それに対抗するため組織された裏の新撰組――「壊刀団」、その闘いを描いた時代小説風のバトルファンタジーです。  時代モノに見合う密度の高い文体ですが、読みにくさはありません。重厚さを保ちつつも軽妙で読みやすい、そんな筆致になっております。  物語は、「見ない、聞かない、言わない」を中核とした、三本立ての短編集。大見出しごとに別の人物が描かれていますので、気になった所から読むことができます。  まずは最初の三話、1万字ほど読んでみて、雰囲気を味わってみてはいかがでしょう。  各話に出てくる中心人物は、かなり癖の強い人物です。盲目や難聴といったハンデを持ちながらも妖刀を自在に操る、いわば天才たちなのですが、人物造詣が巧みなので好感が持てます。  彼らに憧れ、あるいは見守る周囲の仲間たちも人間味あふれる人たちで、心の動きがこまやかに描かれていきます。  迫力あるバトルアクション、心の闇と対峙する人々の葛藤、そういった見どころが散りばめられた伝奇時代小説、ぜひ読んでみてください。

壊刀団伝・乱之巻

最近の「共感した!」

今日も最高に尊い作品……ッ!

レビューを書こうと思い読み返して、あまりの尊さに血を吐きながら五体投地したくなる……そんな作品です(本当) 書きたいことが多すぎてオススメポイントがまとまらなくなってしまったので列挙していきます。 まず大まかなストーリーとしては転生者の限界オタク(主人公)が推しを拾ってしまって、原作改変を恐れつつも全力で幸せにするべく動いていくっていうものなんですが、主人公の愛(ただし”推し”への気持ちであって恋愛感情とは少し違う)とそれを向けられている推し側のすれ違いがもうたまらない尊さです。 すれ違いも、タグにあるように鈍感な主人公がその要因の一つではあるのですが、あまりに強い推しへの気持ち!!があることや後述するように主人公が非常にとても良い性格をしてる……ほんとに良い子……なことで鈍感系にありがちなイライラしちゃうって事も無くひたすらに光を享受できます。 ストーリー展開もかなり盛り上がる展開になっていて、さらに推しと初めから甘々展開……ということもなく、しっかりと描写されていて不自然じゃないのもオススメしたい所! これは絶対惚れるって……って推し目線で考えてみても思うものになってます。 主人公がまず良い子で可愛い!! 主人公についてはオタク特有のハイテンションが面白い所なのですが、それ以上に推しを思っての行動が凄い良いんです。暴走気味になっちゃうところもあるのですが、それも含めて良い所……共感するところもあるし、たまになるアワアワとした一面も凄く非常に可愛いです!!!! また、完結しているというのもオススメしたいポイント! ダレてしまうなんてこともなく、むしろ供給が!足りないっ!って叫びたくなる位にスッキリとまとまっています。 もっと尊さが欲しくなったら番外編が投稿されているのでそちらを、そして同じ作者さんのものも是非……。 ダレてしまうなんて事が無い、と前述した通り本編通してスリリングな部分、展開としての山や谷、暗い展開はしっかりとあるのですが、胸糞な感じが一切無いっていうのも良い所です。(転生などのファンタジー要素はあるものの)前述した推し目線の感情も含めて、なんでこんなことしてるの?みたいな違和感がありません。登場人物みんな生きてる人なんじゃ?っていう自然さで、不必要なストレスが無く安心して何周も読めます。まさしく光属性って感じです。 かなり有名な作品ですが、もし未読だったら是が非でも読んでみてくださいな!! 男女問わず恋愛モノが好きだったり何かを推したことがある人だったら絶対に刺さるハズ! 万人にオススメできます!

私の推しが今日も最高に尊いので、全力で幸せにする!

硬派なロボ物SF! 命の価値を問え

 ”命”を生産できる科学力。まるで工業製品のように生み出されて行く彼ら。「槍持ち」と「巫女」は、まさに使い捨ての消耗品。  都市を一歩出るとそこは瓦礫と荒涼の大地。ケモノという、襲い来る脅威から「人間」を護るため、槍持ちと巫女は今日も命を散らす。  槍持ちがケモノに槍を立て、巫女がそれに祈りを届けてやっと、ケモノを倒す事が出来るから、常に前線に立つのは彼らだった。  火薬を使う重火器は貴重品で、作られた生命体は安い。現代の倫理観からは相容れない重い設定の中、主人公ユウスケは槍持ちであるという。  当然彼も、死地に飛び出して行く。そして訪れる全滅の危機に、護衛していた列車の中で運命の出会い。  不良品の巫女リホ、そして機人……!  機人に導かれるように乗り込み、ケモノを蹴散らしていく無双のバトル。  それをきっかけにユウスケは大きく運命を流転。この流れが本当に熱い!  ケモノとはいったい何なのかという謎、機人の運用を巡る人々の欲や思惑が錯綜し、仲間、家族、そして恋人という存在を得て、作られたはずの命は輝きを増す。  重い世界観の中にいくつもの愛を織り込み、人間の愚かさと命の価値を問う、熱いロボット物が世みたい方におすすめしたい。

その祈りは獣に捧ぐ

もう二度と繰り返さないように――

死に瀕し、気がつくと高校生に戻っていた主人公は幼馴染に告白し、振られた。 それは走馬灯ではなく実際に過去に戻っていたのだ。 2周目の人生を無気力に生きる主人公は、垢抜けた美少女・那月未来が、屋上の手すりを乗り越えているのを見る。 かつて彼女に対するいじめに加担していた主人公は、彼女に謝罪し、自らの覚悟を口にする。 「俺は一人じゃ死ねない腰抜けだけど……約束する」 「お前が死ぬときは、俺も一緒に死んでやる」 * 本作品は「タイムリープによって少女を救う話」です。 しかし、本作品には恋愛から人間ドラマ、サスペンス要素まで多分に含まれております。 登場人物それぞれの設定や、感情の動きのような心理描写が丁寧に描かれ、まるで息づかいまで聞こえてくるようです。 伏線回収の鮮やかさは然る事ながら、主要登場人物への悪感情が残らないような構成となっている点も素晴らしい。 なろうに有りがちなタイトルで敬遠したくなる人は、ぜひ本作のあらすじに書かれている『原題』を確認してみてはいかがでしょう。 読みたくなってきませんか?

【完結】高校生に戻った俺、両想いだったはずの幼馴染に振られたので、学校一の美少女と心中してみた