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ジャンル:青春・ヒューマンドラマ

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【書籍化orコミカライズ予定】ヴァンパイア娘 ガーリックシェフに恋をする!

実写化したらヒロインの役は、浜辺美波さんで!

読んでいて楽しい! プロローグから描かれる物語上でのアヤカシ、吸血鬼の設定の説明も読みやすく飽きないかったです。 最初の数話で描かれる日常の苦労は気の毒だけど、観月さんのキャラに好感が持ててガッチリ、ハートを掴まれました。 同時に後に続くであろう恋の障害となりそうなシチュエーションが想像できて楽しい。応援したいキャラ。 少女漫画の原作になりそうだな、と思ってたら書籍化orコミカライズ予定。 それもおかしくないレベルの作品です。 もしも実写化したらヒロイン観月さんの役は、浜辺美波さんでお願いしたいです! とにかく一気に読むのがもったいないくらいサクサク読めます。 ヴァンパイアの設定がコンプレックスとか親からの押しつけであったり、刷り込みであったりのメタファーっぽい描き方も良かったです。 話が進むごとに変化していくヒロイン観月さんが可愛い。 相手を容姿(&血)だけで好きになったわけではないって思えて読んでいて気持ちいいです。 第一章だけでも、ひとつのエピソードとして満足! 登場人物のキャラも立ってます。 娘大好きヴァンさんの空耳も面白かった♪ 天使さんは、いろんな意味でナチュラル・ボーン・キラー。 ハッピーコメディ好きな読者におすすめです!

5.0
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zip7894

雨の音色

すこしだけ見方を変えると、世界も変わるかもしれない。

〈小野がゆっくりと右のリールを回すと、編集機の画面には雨の風景が映し出された。雨の街並み。水たまりの波紋。そして、雨粒に頭を揺らす草むらの葉っぱたち──。〉  同じひとを、同じ光景を見ても、すこしだけ見方を変える、あるいは新たな視点をすこしだけ取り入れてみると、それまで眺めていた世界はまるで違って見えたりする時、ってありませんか。本作は、そんな感覚を再認識させてくれるような、読み終わった後、読者自身も、いままで見ていた景色が違って見えるかもしれない、そんな気持ちになる作品です。  県でも有数の強豪女子バスケ部に所属する〈私〉は、恋愛よりもバスケ、という筋金入りのバスケ女子で、これまでも男子からの告白は断っていたのだが、「なあ清水、シュウがお前のこと好きなんだって」と本人ではなく(本人さえも予期していなかった)別のクラスメートを伝って耳にしたシュウこと小野修二の間接的な告白だけは、どうも尾が引いてしまった。どうも彼のことが気に掛かり、〈私〉は映画好きの彼が以前話していた『シェーン』を観ることにして……、  穏やかなトーンで綴られるふたりの距離感の変化に惹き込まれ、感情の揺らぎに寄り添わせて、爽やかな余韻とともに物語は幕を閉じます。  たとえばこの作品においては『シェーン』がそれになるわけですが、物語が別の物語に繋がっていく(作中で言及されている作品が読みたくなる、観たくなる)作品なのも、個人的にはとても嬉しい。

5.0
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サトウ・レン

アップルパイ・フレンド

恋愛ってなんだろう? 考えさせられる物語

 主人公晶子の概略を知ると、人によって好き嫌いが別れてしまうのかなとは思うのですが、私は彼女の事がとても好きになりました。  晶子は愛とか恋という形の意識を他者にもてないタイプで、でも性欲はあるからとセフレを作っちゃう。こういう人とそりが合わない人もいるとは思うのですが、彼女はすごく小ざっぱりしていて、サバサバしているというのでしょうか。  友人にも恵まれているし、表裏がなく、人との関係解消の後も引きずらない。人の物に手を出す事もなければ(相手が隠していた事故はあっても)、あとくされもなく、とにかく自由。人を傷つけない自由さ。とにかく相手に対して執着心がない。軽いといえば軽いのだけど、悪い意味ではなく、割り切っていて軽やかと言った方がふさわしい感じの子です。  そんな彼女を見ていると、恋愛って何だろうと。会いたい、いつまでも傍にいたいと願う満たされない心を恋というと辞書にはあるけれども。そういう感情を持つ事は果たして必須なのだろうかという。    彼女自身もいつか自分も人を好きになったりするのかな、と思いながらもそんな相手はずっと現れずにいて。    諦めともまた違う着地点。現代ドラマというジャンルに相応しい作品です。

5.0
1
MACK

シャグシャグ

このジャンルで譲れない一線

雑多な稼業をする龍之介とカーマーン、そしてダークウェブに名を馳せるシャグシャグという2人組の話。最初、特に第1話よく分からないなと思いながら読んだんです。ラブホ部屋を掃除していると思われるのに周囲の描写がほとんどなく、ティッシュしか出てこなかったり、龍之介の身体にはどうも秘密があるようだったり、加えて龍之介とカーマーンの外見描写はほとんど無かったり。でもそのよく分からなさは本作の場合長所だと思いました。「草食アングラ森小説賞」の講評を読んでからこれを書いているのですが、私は龍之介の正体をミスリードしているのはアリだと思っています。よく分からなかったり、思っていたのと違うのはこの題材に付きまとう性質なのです。アンダーグラウンドは(少なくとも私のようなパンピーにとっては)分からないものなのですから。 登場人物は必ずしも肯定できる人物ではありません。特に龍之介とコンビを組んでいるカーマーンは”行き当たりばったりの阿呆”です(それにしても龍之介の「お前最悪だよ」には肝が冷えますが)。でもそういうやつと組むのが人生であったりします。シャグシャグの活動も”ムカつく誰かをあそび半分で痛めつける”ものであり、カタルシスはあるものの「痛快」と言い切ることは躊躇われるバランスです。でも本当にシャグシャグの活動があるとしたら、それはきっと「痛快」ではあり得ない。こう言うとお嫌かもしれませんが、作品の背後に作者のモラルを感じました。 細かいところを言うと、”その喜びはさながら四半世紀ぶりに息子に再会した母親のようだ”など直喩が印象的で。今の時代直喩ってともすればダサいと言われがちなんですけど、この作品の場合パワフルで鮮やか。こんな書き方があるのかと書き手としていい意味でため息が漏れてしまいました。 様々な点で大変バランスが練られた作品に思えました。

5.0
1
辰井圭斗

夕望

物語が求めるかたち

黒い浴衣でも着ているような文章だなと思いました。以前縋さんとある人の文章について瀟洒ですねという話をしたんですが、縋さんは縋さんで縋十夏の文章をしているなと。黒い少し薄手の光を透す浴衣でも着ているような文章です。それに惚れ惚れとしているのは言うまでもないことかもしれません。 さて、冒頭五行ばかりを読んでこれは最後まで読んでしまうなと思ったのですが、なぜかなと少し考えて。別にとりたてて華やかだったわけでもないのです。「久方振りに筆を執った」ですし。それで読み返して感じたのは少し重みのある落ち着きで、さてと考えてみてヒントは文中にあったなと思いました。 「書きたい物語を書いている人間というのはゴマンといるが、物語に筆を執らされ、書かされている人間というのはどれだけいる事か」 私はその部分を読んでいる時に、「全て大理石の塊の中には予め像が内包されている。彫刻家の仕事はそれを発見する事」というミケランジェロの言葉を想起して、そういうことかもしれないと。小説を書いたことがある人はご存知だと思いますが、物語冒頭なんてやることが沢山あるんです。だけどこの作品はそれを”処理”している感じがなかった。物語が求めているものを自然と書いているような感じがしたんです(実際のところ計算と意図に満ちているのかもしれませんが)。それは――読んでしまうよねと。 全体を読んでみて初読では二つの話がやや分離している印象でした。書き手である彼の話と、頭すら下げることができなくなった彼の話。ただ、その二人の彼が繋がっているのは間違いない。辞書とハードカバーを積み上げ彼岸花の花瓶を置く彼の動きには最初から何か背負うものがあるのですから。それに些か分離して見えるのも当たり前と言えば当たり前なのです。彼は窓を閉めていたはずなので。 ”なぜか”窓が開いているのは文学的ですね。閉めたはずなのに書いている内にいつの間にか半開きになってしまった窓。風が吹いて室内のものを散らす、それだけのことが物語のターニングポイントとして機能しているのは素晴らしいですし、渋くて大変好みです。あの時、落ちて跳ねる万年筆から散るインクの僅かな飛沫や風の姿まで見えた。お見事でした。

5.0
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辰井圭斗

監禁少女と常識おじさん

幸せは何処に

おじさんの未来に祈りを✨ 以下、勝手な考察です。 つまり、握力200トンは少女の安全を担保するためのもので、それ以上でも以下でもない。少女にもたらされたのは枷以外の束縛がない自由で、楽しかったんだろう。それは終わることが決められた夏休みのようなもので、つまりこれは少女の物語ではない。 語られないおじさんの物語だ。 おじさんは名前で呼ばれない。 少女を名前で呼んだのは見える場所では最後だけだ。 足りないものはなんだ? おじさんは悩む。どうすればいいのか答が見つからずに。 その後、見つからない答を探すのを諦めたのか、正しさで測るようになる。 正しいわけは、最初からなかった。 罪悪感は感じられなかった。ひたすら自分の人生の突破口を探しているように見えた。 その一助として少女を誘拐したのに見つけられなかった。 諦めたのか。少女の行く末も考えたのか。 「幸せになりなよ」 おじさんの代わりに? 非日常というけど、書かれているのは日常だ。 もしかすると、それが作家の色なのかもしれないね。 「日常作家」の称号を進呈しよう。 でも、暗いんだ、空が。 少女の空が暗かったら、おじさんの自首が無駄になってしまう。 これは失ったからだ。少女は何を失ったのか。 感傷だと思ったが違うらしい。 誘拐前、誘拐後、自首後はシームレスに移行して、何ら障害はなく葛藤もない。 家にいても特段語られるほどの不都合はなさそうだ。 とすればひとつしかない。 そうか、少女はおじさん自身を失ったんだな。 とすれば、おじさんは少女との未来が見えなかった。 これは恋愛のメタファーかな。 久しぶりに色々考えられて嬉しかった。納得したので、終わります。 楽しかった。

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展開は重めだが、『物語』として面白くて一気に読み終えた。 最終的にヒロインに想いを寄せる相手が、半分血のつながりのある義弟と、そうとは意図しないままヒロインを追い込んで、心と体に傷を負わせる原因を作った婚約者の王子の2人なのが、ああーーー……という気持ちに。 恋愛ものではないので、二人とヒロインがどうなるかは描写されないまま終わるが、個人的には義弟派。