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『ああ、こんなファンタジー読みたかった!』

この作品の感想文で、散見される言葉である。 ※ 根っこに独自の神話体型があるファンタジーは数多くあるが、この小説は一歩踏み込み、『地面は物理的に平らである』としている。地球平面説が採用されているのだ。 さらには、『大地と海はひとつではなく』『22に分割され』『縦に並んでいる』という。ややこしいが、この世界観を一枚の絵図として考えてみたとき、豊かな『ロマン』が詰まった世界観であると気付くだろう。 そんな世界を旅行するため、特別な乗り物が発展している。それを『飛鯨船』という……。ここも『ロマン』ポイントだ。 最初の舞台は、そんな世界の最下層。『黄昏の国』と呼ばれ、『星が見えない国』かつて 『アトランティス』と呼ばれた大地……ここも『ロマンポイント』である。 そんな国の王族にもまた、ロマンたっぷりなお話がある。 王家で継承権を持つものには、生まれたときから『語り部』なる『魔人』がひとりにつき一体つく。この魔人とはアラビアンナイトの『ランプの魔人』と同じようなニュアンスで、主人に忠実に仕え、そして特別な絆があることも語られるのだ。はい、ロマンポイント。 このように、こころ躍る設定の数々を下地にして、物語は、主従愛、友情、家族愛、ボーイミーツガール、勇気と希望といった王道テーマを、着実に絡めて描いていく。 少年少女が使命をもって冒険に挑むという点で、『ナルニア国物語』や『指輪物語』が、類似するだろうか。こうした『レトロ』なテイストのファンタジーをお求めの方が、この物語を見つけてくれることを願う。 『ああ、こんなファンタジー読みたかった!』誰より筆者がそう思ってほしくて書いたので。

星よきいてくれ

二つの曲が交差するとき、物語は鮮烈に動き出す

 時は20世紀初頭。  イングレス連合王国の首都ロンドンにあるピアノバーで専属ピアニストをしていた十七歳の少女、アンジェラは、ある日ピアノバーにやってきたイケメン調律師アドニスと出会う。  彼のレッスンを受けて超絶技巧のピアノ演奏曲『右手のためのピアノ独奏曲』をマスターし、ロンドンピアノコンペティションで優勝しなければならなくなったアンジェラだったが──?  この作品の魅力は、冒頭から登場してくる馬車や蒸気自動車など、時代背景を色濃く伝えてくる描写の巧みさ。  アンジェラなど魅力的なヒロインが見せる細やかな仕草。  アンジェラがアドニスからピアノのレッスンを受けるさいに描かれる、ピアノに対する作者の知識量。  等々といったところでしょうが、一番の魅力は、理詰めされた物語の設定、構成と、巧みに張り巡らされた伏線でしょうか。  ここで、私が特に大好きなエピソードをふたつ紹介します。 ※1─4 ピアノステージ  アドニスとアンジェラがピアノ連弾で対決するシーンなのですが、とにかく疾走感と躍動感が凄い! 私が自作の中で戦闘シーンの参考にさせて頂いた回です。  ピアノなのに戦闘シーンの参考になるの? と疑問に思うかもしれませんが、百聞は一見に如かず。まあ、見てみなさいって。 ※5─3 期待以上の演奏を  アンジェラが得意としている『鎮魂歌』  マスターしなければならない『右手のためのピアノ独奏曲』に隠された秘密。  そしてタイトルに隠されているヒント。  何故、ヴィシュタインなのか?  何故、コピーライトなのか?  所々に配置されたこれらの情報がひとつに繋がったとき、鳥肌もののタイトル回収劇がやってきます。それがこの「期待以上の演奏を」の回なのです。ここから先はもうノンストップ。ページを捲る手が止まらなくなるでしょう。  さあ、今こそあなたも、音楽×冒険×スチームパンクの世界へ!

ヴィシュタイン・コピーライト

400字じゃ収まらないくらい魅力満載!

フィア・ロットは魔装乙女である。 魔獣の核を移植して仮初の命を得た彼女は、死んだ妹を蘇らせる為、汚れ仕事に手を染めている。 彼女が殺めた少女が、魔獣が、新たな魔装乙女の「材料」となって、死者蘇生の研究を推し進めるから。 だから、彼女は殺すのだ。 たった一人の命の為、幾十幾百もの命を奪う。 その決断は、重ねた罪過と共に彼女の心を板挟みにして── といったストーリーなのですが、もう出だしから完全にストライクでしたね。“止むに止まれぬ事情で裏稼業に手を染める”系統の話が好きな人はドハマリすると思います。 あと、主人公が魔法を主軸に戦ってるんで、凝った詠唱に目がない人にもオススメ。さりげないオマージュネタや、コメディシーンも多く挿入されているので、重くなり過ぎずメリハリも利いている。大変上質なファンタジー作品です。 無料で読めることに感謝。 あと、最後にもう一つ。 アハトちゃん万歳。

魔装乙女は死にきれない

最近の「共感した!」

タイトルの意味を噛み締めてしまう、ファンタジー短編

何度でも読みに来たくなりました。 これ以上はネタバレになるので、どうぞご自身の目で、お確かめください。

時奪いの魔女とあなたの話

あなたもきっとこう思う。やられた!――と。

 とにかく他の人にも読ませたい。この気持ちは、たぶん読んだ人にしかわかりません。5分で読める短編です。ぜひ!

時奪いの魔女とあなたの話

ある事件に巻き込まれたことにより、転職を余儀なくされた主人公が出逢いった天職

【簡単なあらすじ】 ジャンル:あやかしもの ある事件に巻き込まれ、濡れ衣を着せられた主人公は住むところも職も失ってしまい、切羽詰まっていた。そんな彼女の目に飛び込んできたのは、ある住み込みの社員募集の記事であった。詳しいことが書いておらず、怪しさを感じながらも面接に行くが……。そこで待ち受けていたのはあやかしの店主だったのである。果たして彼女の運命は? 【物語の始まりは】 童話のような始まり方の物語。主人公の日常がどんなものなのか、分かる場面から始まっていく。一話に入ると、彼女が何故この場所に来たのか経緯が語られていく。主人公はどうやらある事件に巻き込まれ無職になったことから、求人を見てここに面接へとやって来たらしい。ホームレス状態の彼女にとって、この住み込みの仕事は吉と出るのか、凶と出るのか⁈ 【舞台や世界観、方向性】 あやかしのいる世界 とても不思議な感じのする物語であり、舞台について詳しく説明するのは難しいが、豊川稲荷に住まう白狐たちと伏見稲荷の狐たちの違いや、あやかしたちについての知識など描かれている為、とても勉強になるなと感じた。 【主人公と登場人物について】 主人公は呉服屋で働いていたが、ある事件の濡れ衣を着せられたことがきっかけでこの地にやって来たらしい。通常なら落ち込んで何も手につかないだろう状況ではあるが、どうやら切羽詰まっていたようである。 職についての詳しい記載はないものの、内容と住み込みということに惹かれたようだ。切羽詰まっていたとはいえ、とても前向きな女性であると感じた。 その後あやかしたちと接する中で、段々と性格ななどもわかって来る。 【物語について】 主人公は自分のバッグにつけていた、和の小物が縁となって採用されることとなる。そしてここでは不思議な体験もするのである。しかしそれは、彼女には”見える”というだけである様だ。面接のあと、彼女は更に人間では体験できないようなことに遭遇するのである。 その後、彼女はあるあやかしによって、呪いをかけられてしまう。恋をすることで解ける呪いらしいが、そんなに簡単に恋は出来るものではない。この時点ではどんな呪いに書けられているのかもわからず、様子を見るために”ココロ堂”に泊まらないかという提案を受けるのだ。 その部屋で次に目覚めた後、あるあやかしと遭遇する。この場面から、ココロ堂がどんなところなのか? 何故主人公がこの店に採用されたのかなどが明かされていくのである。 【良い点(箇条書き)】 ・オリジナリティを持たせた作品である。 ・和がふんだんに出てくる。初めは現代らしさもあるが、段々と不思議な世界観に取り込まれていく。 ・主人公がとても個性的である。 ・憂いの部分が多いが、コミカルさもある。 ・童話調(ですます調)で描かれている為、昔話のような雰囲気も持つ。 ・登場人物それぞれにドラマを感じる。(背景がある) ・和らしさを表現している。 【備考(補足)】13ページまで拝読 【見どころ】 確かに主人公は”玉藻寧々”という人間の女性なのだが、あやかしたちの”人生”(?)にスポットのあたっている作品だと感じた。何故主人公がこの店に採用されたのか? この店が誰に為に存在し、なんのためにあるのか? それらが明かされていくと、この物語の中のあやかしがどんなものなのかわかって来る。”あやかしたちが抱える心の底の傷に触れていく”と、あらすじにもある通り彼らは心に傷を抱えているのだ。その傷はそれぞれ。 人と同じように何かに傷つき、それを言えないものも、もちろんいるだろう。彼女はこの先どのようにして、彼らを癒していくのだろうか?  そこが一番の見どころだと感じる。あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか? 彼女が彼らの心に触れ、どんな風に変わっていくのか? その目で是非確かめてみてくださいね。お奨めです。

寧々(ねぇね)と豊川稲荷のあやかし事情