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放恣クトゥルフ神話短編集

クトゥルフ神話を読んでるんだぁ……と感じるクトゥルフ系作品集

神話設定を借りて自由な創作ができるのがクトゥルフ神話、クトゥルー神話の魅力です。 商用の映画やアニメにも全面には出してなくともクトゥルフの設定を潜ませてる作品が多数あり、創作品についても作品にクトゥルフと名のついてた作品も多く見かけます。 そんな創作界隈にあって、『放恣クトゥルフ神話短編集』は驚きです。 決して邪神の名前だけを使った、あるいは登場させて作品ではなく、クトゥルフ神話に由来する古典的な怪奇なストーリーは、まさにクトゥルフ神話。 「呪われた血統」、「得体の知れない邪悪な存在に意図せず関わってしまう」、「逃れられない最悪の運命」……などなどクトゥルフ神話と呼ばれる小説群のセオリーを見事に再現されてると思いました。 また一話完結の作品を頻度よく公開されてるのがすごいと思います。 怪奇小説を描くことにおいて何が肝であるのか、またロジックみたいな事を把握されているから、ここまで頻度よく作品が生まれてくるのだろうと思いました。 各話、構成が良くできているので、短くても満腹感があり、中には長くなっても十分面白くなるのでは?と思えるエピソードもあったりします。 ぜひ中編のクトゥルフ神話系作品なども読んでみたいです。

4.0
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zip7894

名探偵が推理に5分掛ける謎仕様について。

名探偵アプリのAIは夢を見るんだろうか

短編SFなこちらの小説。 場面はみなさまお馴染みの、名探偵による謎解き披露……の5分前から始まります。 ちなみに、名探偵は「名探偵アプリ」という俗称のアプリケーションさんです。 このアプリ、とにかく事件を鮮やかに解決するというものすごいやつなのですが、その推理が完了するには絶対に5分が必要です。 とにかくそういう仕様なのです。 さて、推理中の5分間、別にアプリはサービストークなどしやしません。 というわけで、他に登場人物、それもとびきり魅力的な連中がいます。 一人は探偵助手の美少女(基本彼女が探偵アプリを操作しているわけですね)。黒髪セーラー服の現役JKとのこと。あと、かつては美少女探偵ちゃん。 探偵アプリの登場で人間の名探偵が駆逐されたので、かつての探偵が助手などしているのだそうです。 もう一人は、助手の助手。なんだそりゃ、ですね。彼は物語の語り部です。 他にも天井ぶち抜いて飛び込んでくる探偵クラッシャーさん(なんだそりゃその2)やら、死亡フラグ立てまくる金髪ブレザーツンデレ(なんだそりゃその3)やら、一瞬のきらめきに全存在意義のっけたキャラたちがキラキラとひしめいておりますので、ぜひ目をさらにして読んでくださいませね。 こんな説明を読めば、あれこれミステリ?と思われるかもしれません。 いいえ。SFです。 はっきりいって、探偵アプリや探偵助手の推理、動機や最後の手段に超人薬で怪人と化した犯人とかはどうでもいいのです。 そんなものはハンバーグに入ってる千切り玉ねぎみたいなものです。 なぜ探偵アプリは推理に5分かかるのか? なぜ美少女探偵は探偵助手になったのか? なぜ助手の助手は助手の助手をするのか? その背後にうずまく思惑と思いと想い。 どうか見届けてやってください。 途中ちょっとテンポがもたついてスピード感悪いかなぁと思う部分もありましたので今回は☆4ですが、この作者さんは本当に才能豊かな方です。 もし読んで気に入っていただけましたなら、他の小説もぜひぜひ読んでいただきたいです。 あ、この作者さんの筋金入りファンのひとりであって、別にステマじゃないですからね(笑)

4.0
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ぱんだ郎

最近の「いいね!」

エブリスタファンタジー

星集めの絵

ケンタウルス、露をふらせ

 夜空、星空といえば、とにかく私は宮沢賢治の作品に描かれる黒か濃紺のイメージを持っているのだけれど、「星集めの絵」がそういう背景だと描写されていて妙に納得してしまった。  だが同じ心象映像を想起させるのに、宮沢賢治と夏木さんでは作品から受けるイメージが大きく違う。前者はいつまで経っても夜のままでひんやりとした世界であり、夏木さんの作品はラストで陽の光の眩しさ、温かさの中へと場面転換していくからだ。  たしかに「星集めの絵」では人の死、という究極的に暗いテーマは取り上げられていない。だが主人公が役立たずな魔法しか持っていないことや、その能力ゆえに両親を苦しめてしまったトラウマ、ステラが間もなく失明するであろうことなど、十分に暗くて重いテーマを内包している。  宮澤賢治の作品の多く、たとえば「銀河鉄道の夜」は確かにハッピーエンドではないものの、救済がないとは言い切れないだろう。「よだかの星」や「雁の童子」は同様に夜空を想起させる作品であり死が結末だが、そこが終わりではなく、死んだ後にこそ救済がある……と読み取ることもできる。  では何がそんなに違うのか? といえば、パートナーの存在ではないか、と私は思う。  どちらも孤独だった主人公とステラ、使い途のない魔力の持ち主と、生まれ持った素晴らしい魔法の力を間も無く使えなくなってしまう女性とが出会う。それは雇用主とアルバイトの関係から始まり、主人公の願いが「ステラの願いを叶えたい」という方向へ傾くことをきっかけに同じ一つの願いとなり、互いが互いを救済し合う関係になっていく。主人公は視力を共有させること、ステラは彼の能力にも使い途があると可能性を提示することで。  世の中には慈善を為すこと、恵み与えることが至高の徳で、それを幸せと感じる尊い心の持ち主もいるだろう。だが主人公たちの見つけた幸せは与えることよりも、相手に求めること、ではなかっただろうか。  お互いが相手に求めれば、お互いが相手に「求められている」ことになる。求められもせずに与えるよりも、求められて与えることの方がより幸せである、そう感じるのは私だけではないと思うのだ。  アルバート青年が、彼女の求めに懸命に応えようとしたように。  この作品は、場面ごとの明るさや天候が効果的に演出されている。未読の方はぜひ、読んでいただきたい。 はやくもよいち

小説家になろうファンタジー

少女マリーと父の形見の帆船

帆船がエロい(真顔) 主人公も可愛いですけどね。

大航海時代風の海洋ファンタジー作品のシリーズ一作目です。 肝心の内容ですが、田舎町で暮らす少女が父の行方不明によって跡を継ぐことになり帆船の船長として海に乗り出していく。 といった感じになっています。 作品ごとに完結しておりどこから読んでもいい本シリーズですが、あえてこのシリーズ一作目を読んでいただきたい理由はやはり主人公が初々しいことです。 やはり後の作品になるほど主人公が熟練の船長になってきてしまいますからね。 それもいいといえばいいんですけど、やはり海のことを何も知らない少女がとまどいながら船を指揮していくのが萌えますよね。 あと部下の船乗りたちも前船長の忘れ形見を慈しみながらも甘やかしすぎないバランスが良かったです。 キャラも立ってますし、なにげにこの人達も好きですね。 海や船が好きな人、冒険好きな人だけではなく、いろんな人に読んでいただきたいおすすめの作品です。

小説家になろうファンタジー

地味な剣聖はそれでも最強です

「最強」を巡る物語。「役割を果たす」こと。弱肉強食。そして競い合うこと。その一方での、仙人や天狗たちのぶっとんだ価値観と。一旦更新停止中とのこと。続きを気長に楽しみに待とう。