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かりそめ館 海鳴りの館

息を呑んだ

 サイトさんでもレビューを書かせていただきましたが、何より「それは流れるような当たり前」と書くのが非常に上手な作家さんです。大賞取られたのですね、本当におめでとうございます。  擬音にも惹かれました。中原中也のように奇抜だ。しかし凄くわかりやすい。想像が出来る、頭の中に琵琶が鳴るのです。  琵琶というのは一見地味でいて、しかし持ち手が(ギターでいうところのネック)非常に狭いため、1音もそれほど鋭さがないんです。  大抵の弦楽器等、ギターでいうところのドラムではないような楽器は、一度五線譜音階に音を拾い直すのではないかと思う。この作品は、その音階では現せない。  どうして琵琶だったんだろうか、というのもきっと、それらを踏まえると答えになるのかな、と思ったのでネタバレレビューとしました。  演奏の後の余韻、どうしてだろうかあれらはピタッと止まるはずなのに、空気の振動が胸に来る。そしてそれは恍惚なのか…寂しさなのか、晴れた日なのか曇った日なのか。けれど、音は目に見えない。サイトさんレビューでも触れたが「黒い水」って果たしてなんだろうか。  読後の光のようなものは汗なのか涙なのか、私には見えなかった、わからなかった。ただ、呆然がそこには広がっていたように思う。

5.0
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詩木燕二

うさぎの奴隷

歪みとは

 芥川龍之介は「将来へのぼんやりとした不安」という言葉を遺したそうな。  虚無というものの行き先を考えることがある。人は血生臭いと捉えるのか血潮に充ちていると捉えるのか(ちなみに食べると酸っぱいらしいと言うのは昔から聞く話)、という話ですが意味合いは同じようだが恐らく我々は真逆、対照的な意味合いで頭の中の辞書を引くのではないか、と思う。だが本当にその引用はイコールなのだろうか、=は眺めれば平行線じゃなかろうか。  それが交じる線は≠…あらあら、意味合いが違うな。  不純と純粋は果たしてどう違うのだろう。誰もが一瞬にして「完全に相反してる、対照的だ」というのかも知れない、一瞬は。なんせ「不」は打ち消し要素だ、しかし誰も「不」を悪いとは言わない。  その答えは多分、一生出てこず、お遍路巡りよろしく錫杖が立てられ骨皮になったのが見つかるのか、それとも同じ骨皮でも別の見付かり方をするのだろうか。先が見えない。その巡りを裁断するフィクション。まるで刺繍糸のようじゃないか?  青春、人生とは、なんだろう。  やがてを考えたとき、貴方は一体どこにいるのか。骨と皮に血生臭さを感じるか、血潮に満ちたと考えるか。

5.0
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詩木燕二

その秘密を、知るということ。

サイダーのような青春

 作者読みしています。  高校生って、非常にナイーブだよなと、大人になると思ったりします。当の彼らはそれが「日常」なのだが、考えてみればあの箱詰めされた期間のあの「日常」「常識」が通用した期間というのは案外短い物です。  だからこそ非常にナイーブであり、実は「貴重な体験」なのかもしれないと思ったりする。彼らは彼らで、貴重な体験の中で沢山の一喜一憂をする。  夏木ほたる さんはそういう機密さを書くのが本当にお上手な方です(他のも読んでみてね!)。  前提になってしまいましたが、「その秘密を、知るということ。」とは一体なんなのか。青春時代の悩みは大抵、誰が振り返っても「変わった悩み」であり、けれども「貴重な悩み」であったりする。  知った、知らない、知られた、知られたくない、様々な形があり、それを「捉える」というのは非常に柔らかい。柔らかいから柔軟なのか、傷付きやすいのかというのを考えさせられた物語でした。ジャンルをご覧ください、「BL」です。大人になれば固い悩みですよ。  囚われず縛られず。読んだ当初、初めは私にもあったような「その頃の当たり前」が甦ったので柔らかさに触れる物があった。読了してから「そうか」と、歳甲斐なく振り返った、それは爽やかな喉触りでした。  良作です。是非とも読んで欲しい1作。囚われず、縛られず、守るように。

5.0
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詩木燕二

最近の「いいね!」

小説家になろうファンタジー短編完結

魔法少女になるからわたしと契約してよ

法律ヤクザな魔法少女

オチにニヤッとするが、私もこんな魔法少女はイヤだ。 短編小説に定評のある燦々SUN氏の作品で、安定した文章と構成は安心して読める。 「わたし、魔法少女コントラクターまりん! 父は弁護士母は詐欺師。愛読書は六法全書! 今日も、無法地帯出身の蛮族達に契約の恐ろしさを教えちゃうゾ☆」(本文より引用)

小説家になろう恋愛連載:119話完結

美醜あべこべ世界で異形の王子と結婚したい!

男性のみ美醜逆転の異世界に美少女イケメンハンター出陣します!

前世で喪女だった後悔からイケメンにガツガツの肉食系女子となった美少女主人公。前世含めて一目ぼれした異形と言われるほどの美少年(前世観)にアプローチをしてさっさと婚約者候補に収まり、誰も寄せ付けないいちゃらぶカップルになります。 外面もよく美少年に目がないですが、自分主観で醜いからと嫌うことはありません。恋愛対象ではなくてもちゃんと人として接する、人として優しい女の子だからこそ素直にその恋路を応援することができます。美少年と付き合うためにしていた善人の外面がよすぎてまわりからは誤解されてもいますが、そこも美醜逆転独特の笑いポイントとして楽しめます。 義理の弟を可愛がったり、不遇なイケメンも多数出てきて、乙女げー系小説っぽい世界観な感じですのでさくさく読めて最後まで一気に楽しめます。 ヒーローにも秘密がありちゃんと後々秘密を打ち明け合って、主人公が面食いなのも全部わかってもらって思いあうラブラブ小説です。 最後までぶっとんだ美醜観によるドタバタギャグが楽しいですし、完結済みなので一気に最後まで楽しめます。 世界観も楽しくもたくさんのキャラクターもそれぞれ個性がありいい人が多く、美醜逆転好きだけではなく乙女ゲー系の愛され主人公恋愛物が好きな人にもおすすめです。

小説家になろう恋愛連載:30話完結

薬師の魔女ですが、なぜか副業で離婚代行しています

恋愛ジャンルになっているが、他者の恋愛に絡んだことを仕事としている物語でヒーローとヒロインの間に恋愛は始まっていない(今後もしかしたら始まるかもしれない? というような匂わせ雰囲気で終わっている)ので、ジャンルタグつけが間違ってる訳ではないが求めていたものとは違う……という複雑な読了感だった。 物語自体はさくさくとテンポよく読めて悪くなかったので、恋愛ではなくファンタジータグであれば気持ちすっきり終えられたのになあ……と思った。