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夕闇エモーション

エモーション、ロマンチック。

 読み終えてふと、演劇部だった中学生の頃の景色が頭に浮かんできた。私は音響でしたが、舞台のライトは上下がありまして、照明担当の部員がカラーフィルムを持って、ゲネリハの際に色々調節していたんですよ。  夕日のシーンだったんですが、ふと照明の人に「案外、青を混ぜるといいよ」と言われていた。上下どちらにいれるか、光の強さのバランスで夕日を作った。  と、自語りから入ってしまいましたが、作品のお話をします。  冒頭はパッと、照明が点いたような「目覚め」。  映画を一緒に観て語り合う友人、そんな何気ない日常…いや、映画を観に行くのはいつもある日常の中、微炭酸のような刺激があると思う。この二人はなんの映画を観たんだろうなぁ。  ポツポツと友人の事を語っている心情描写。そしてどんどんと青が濃くなって行く。  一日の中で、今日も暗くなってきたなぁと思う瞬間は、青とオレンジだと思う。徐々に徐々に秒単位でじりじり、じりじりと青が勝り、気づけば夜、そこから寝て、また朝が来た頃には白に近い日の光になっていると思う。最後の電話は何色の音だったのだろう。  またきっと明日、冒頭のようにパッと日常がある主人公と、記憶の中の友人。短編で上手く切り取っているその空気感に、爽やかさと寒々しさを感じました。毎日は常に、ロマンに溢れています。  良作ありがとう。

5.0
1
詩木燕二

世紀末の境界線

苦しい時に思い出したい素敵なラスト

いわゆる毒親に育てられ、職場では横暴な上司に都合よく使われ、自らの行いによって人間関係を破壊してしまい、日本から逃げ出した主人公。失踪した最愛の弟が暮らしているかもしれないロンドンで新たな生活を始めたものの、人生に希望や目的を見出せず、根深いネガティブな考えを捨てられず、死への誘惑が頭をよぎることもある。 もし、この作品がありきたりな物語であれば、主人公は弟と感動的な再会を果たし、両親と和解(もしくは完全に離別)し、運命の恋人と出会い結ばれて、素敵な友達をたくさん作り、自分に自信をつけて、いい感じの再就職先を見つけ、幸せいっぱいの満面の笑顔で日本に帰ったことでしょう。 しかし、私たちが繰り返している日々の暮らしと同じように、主人公の状況は簡単に好転などしないのです。苦しみ、もがき、終わりなき一進一退を続ける地に足のついた筋書きは、まるで誰かの過去の日記を読んでいるようで、主人公と一緒に落ち込んだり、晴れ晴れとした気持ちになったり、また塞ぎ込んでみたり、彼女の日常と心の浮き沈みを存分に味合わせてくれました。 私たちがそうであるように、彼女の心はきっと、これからも浮き沈みを繰り返すことでしょう。けれど、彼女が最後にたどり着いた真理は、これからの彼女の人生を何度となく救うのだと思います。桜の花びらの舞う夜のロンドンを背景に描かれる美しいラストは、解決しようのない何かを抱えている人の心に、きっと響くと思います。

5.0
1
mu

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人は見た目じゃない

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