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カクヨムファンタジー連載:40話

つくも神の奇妙なひとり言〜トラブル・ブルース〜

【物語は】  都市伝説などの話しが入り乱れるところから始まっていく。  話は耳に入ってくるが、それには興味がないと言わんばかりにヘアスタイルを気にする主人公。この先、日常がゆっくりと浸食され、非日常になるとも想像せずに。  だが、友人らしき人物との会話から主人公がオカルトに関し、全くの無関係でないということが想像できる会話を目にすることが出来る。  果たして彼は、どんなことに巻き込まれていくのだろうか? 【主人公と彼を取り巻く環境】  主人公には幼馴染みを含め、仲の良い学友が何人か存在する。  いずれも一風変わった個性的な人々だ。  主人公はあらすじにもある通り、”県内でも有名な不良少年”。しかしながら、周りの人間が個性的すぎて常識人に感じる場面が多い。  妹とも仲が良く、ノリの良い、友人を大切にする人物という印象を受ける。  主人公の父は作家、母健在。妹は面白い癖を持った人物のようだ。  個人的には金剛くんという人物がとても面白い人だなと思っている。 【コミカルであり、ホラーである】  主人公と友人がゴミ捨て場で、ある人形に遭遇するところからいつの間にか非日常に浸食されていく物語。  周りにいる人たちがかなり個性的な為、ナチュラルに混ざっていくような印象を受ける。笑いがそこかしこに含まれており、ツッコミどころ満載という楽しい物語でもあるのだが、この物語はジャンルは現代ファンタジーであり、ホラーなのである。  すっかりホラーであることを忘れた頃に、恐怖が訪れる。  できれば夜中に読みたくないシーンだ。  実際自分は、そのシーンの直前まで大笑いしていたのだが、固まった。  笑いと恐怖の温度差が凄い物語でもあると思う。 【読了部分のみでは、本質やメッセージに気づかないかもしれない作品】  7話まで読了にてレビューを書かせていただいているが、これはまだ序盤であり、ターニングポイントを越えたあたりとなる。  つまり、これから彼はいろんな出来事に遭遇することになるのだ。  赤い人とはなんなのか? どうして親友たちは不登校になってしまうのか?  その事件は解決されるのか。まだ謎に包まれたまま。  ここまでの部分では、主人公がどんな日常を送り、メリーさんとどんないきさつがあって出逢ったのか。危機を乗り越えたのか? 主人公の考え方や世界観が明かされていく。友人たちは不良であったりはするが、とても明るく人々なので不登校になるような感じはしないのだ。この先に待ち受けているものとは? 【物語の見どころ】  恐らく、昭和に流行ったものを知っている人には”懐かしい”という部分が多いのだと思う。(自分は調べつつ、拝読させていただきました)  仮に知らなくても楽しめるし、調べると発見もあると思う。  髪型に関しては、見たことはあるけれどそんな名前なんだ! と驚くものもあった。  勉強になる部分もあり、とても楽しめる物語だと思う。  そして都市伝説などが好きなら、更に楽しむことが出来るだろう。  メリーさんと出逢ったその後、主人公の日常は変わっていくようだが、彼はどのようにして事件や困難を乗り越えていくのだろうか?  あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか?  物語の先をぜひ、その目で確かめてみてくださいね。  お奨めです。

5.0
  • 作品更新日:2022/11/3
  • 投稿日:2022/7/23
カクヨムファンタジー連載:71話

瑠璃色の宝石〜記憶を無くした少女の契約と正体の謎〜

【簡単なあらすじ】 ジャンル:ハイファンタジー 主人公は記憶を失い、孤児院で暮らす少女。ある理由からずっと避けていた『祭事の補佐』引き受けることになり、日常は変化していく。主人公の抱える秘密とその正体とは?  【物語の始まりは】 意味深な言葉から始まっていく。続いて「神の怒り」と言われる歴史に刻まれたある出来事。少女の幼い時の記憶だろうか? ある契約をさせられるところから始まっていく。これが主人公の人生にどう影響を及ぼしていくのだろうか? 【舞台や世界観、方向性】 『フェガロフォト国』が舞台。剣術と魔術、それと唄で広範囲に及ぶ魔術を展開する”トラヴギマギア”と言う、音術が存在。(あらすじより) ひと月が60日で6か月で一年が終わる世界。 11歳で社会に出ていく仕組みである。 いろんな祭事があるようだ。 貴族や王族などがいる世界観、魔道具や魔法も存在する。 【主人公と登場人物について】 アクティナ大聖堂の孤児院で暮らす少女が主人公。10歳となる年に司祭より『祭事の補佐』をやるように言われる。それまで避けてはきたが、今回はある事情により断ることが出来なかったのだ。 主人公が嫌がるほどの”補佐役”とは一体どんな仕事なのか。主人公はあまり人とコミュニケーションをとるのが好きではないようだ。それは人見知りでもあるのかも知れないが、他に大きな理由がありそうである。 その後、彼女の秘密が明かされていき、何故補佐役をやりたくないのか理由も分かる。彼女はとても繊細であり、自分は傷ついてもいいから誰かを悲しませたくないという強さと、優しさを持つ。自分に関係する人物が傷ついたりケガをしたり、罰せられたりすることに心を痛めてしまう。 それは彼女の契約によるものであり、親しい人を作ることでその人たちを悲しませていると知っているからのようである。 【物語について】 主人公が6年間避けてきた”補佐役”をやらなければならなくなり、そのことが日常を変えていく。補佐役をこなすにあたり、ある事件が起きてしまう。それは彼女が隠したいことでもあった。その秘密が明かされた時、それに纏わる世界観も分かっていく。 一難去ってまた一難。主人公が抱えているものが明かされたのち、今度は別方面で事件が起こるのだ。 【良い点(箇条書き)】 ・物語の世界観がしっかり設定されており、説明も丁寧。 ・主人公の抱えている事情がゆっくりと明かされていくため、謎が多く先が気になってしまう。 ・登場人物それぞれに個性がある。 ・主人公にスポットがあたっており、彼女がこの物語においてどんな役割を果たし、どんな影響を与えるのか非常に気になる。 ・主人公の人柄が伝わって来る。 ・彼女の失った記憶とはどんなものなのか、謎の部分が興味深い。 【備考(補足)】14ページまで拝読 【見どころ】 主人公は孤児院で暮らす少女。ずっと避けていた『祭事の補佐』をやらねばならない状況となり、それまでの日常が変化していく。補佐役を務めるのはそう簡単ではなく、事件なども起こる。彼女の日常を通して、この物語のオリジナル設定部分や世界観、彼女の人となりや周りの人間について明かされていく。 主人公は孤児院に来る前の記憶を失っており、ある秘密を抱えていた。『祭事の補佐』を通して、その秘密が明かされ、彼女の力についてもわかって来る。ただの孤児でないことは明らかだが、果たして彼女の正体とは? 拝読部分ではまだまだ謎がありそうである。彼女はこの先どんな人生を歩んで行きのだろうか? あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか? この物語の結末をその目で是非、確かめてみてくださいね。お奨めです。

5.0
  • 作品更新日:2021/8/12
  • 投稿日:2022/8/10
カクヨムファンタジー連載:31話完結非公開

#学校一の黒髪美少女が日本刀を持っていた件について

【読む前に感じたこと】  ハッシュタグが付いているのは何か意味があるのだろうか?  と思っていたが、冒頭からなるほどと思わせる演出が待っている。  そこでこの作品のタイトルに何故、ハッシュタグが付いているのか理解することが出来るだろう。そしてこの一文により、スッと物語に入らせることが出来るのは素晴らしい。  TwitterなどのSNSをやっている人が読者なら、なおのことその効果は期待できる。 【物語は】  ある一文によって物語は始まっていく。  タイトルは物語の全てを表すものだが、作品によってどこでタイトルと繋がるかは分からないものだ。ああ、これってこういう意味だったのかと。  いきなり分かるので、方向性がしっかりしていて面白そうな物語だなという印象を持った。  主人公は、ある少女と一緒にあるものと戦っているのだが、その場面を通してその彼女が何者なのか、現状がどういう状況なのかが明かされていく。 【世界観について】  ラノベらしさを持つ作品だと思う。(自分はラノベを読まないので、自信を持って言えるわけではないが)  物語のジャンルは現代ファンタジー。  タグにあるのでネタバレにならないと思うが、あやかしものとの戦闘シーンを含む。このあやかしが元々いる世界なのか? 主人公もたまたま見えるのかについては読んでいくうちに明かされていく。  この物語の設定は理解しやすく、とても面白いものだと思う。実際にその部分は自分の目で確かめて欲しい。 【物語の構成について】  この作品で一番気になったのは、物語の構成。  ピンチから始まり、心理が丁寧に描かれているのだが、通常主人公がどんな人物で物語にどう関わっているかについての流れは頭を悩ませるところだと思う。  特にファンタジーなどにおいては、説明文のようになってしまい面白さを欠いてしまうこともあるだろう。  しかしこの物語では、構成がとても巧いなと感じた。  自然な流れで彼女のことについて触れており、自分の境遇などについても触れている。しかも開始早々意外な展開となり、主人公たちは無事なのか?   始まったと思ったら終わるのでは? と読者をハラハラドキドキさせ、惹きつける効果も持っていると感じた。 【登場人物について】  面白い回答を持った物語だと思う。  会話の流れに意外性があり、暴力とは何か? について考えさせられる。  そして何故外国人の血を引く教師が出て来るのかにも、ちゃんと意味を持たせていると感じた。  登場人物の出し方など、必然性を感じるのでとても理解しやすい。  まだ謎に包まれた人物などもおり、これからどんな展開が待ち受けているのか楽しみである。  【物語の見どころ】  この物語は、主人公がいきなりピンチに遭うところから始まっていくが、それがターニングポイントとなっている。  そして主人公と同じく、何処のグループにも属さない美少女の彼女が何故主人公を助けたのか? その経緯はすぐに明らかとなり、主人公の性格や考え方、この物語の世界観が流れるように明かされていくのである。  だがそれは説明文という形ではなく、ナチュラルに無理なく伝わってくる。  とても構成の巧い作品だと感じた。  そして、あることをきっかけに変わり始めていく二人の関係。  初めは硬い感じの物語となるのかと思っていたが、コミカルでテンポも良く、笑ってしまうところもある。  恐らく読了部分までは、まだ物語の序盤なのだろう。   主人公といつも会話をしている”者”の正体は?  それを知る人物が出てくるが、彼は一体何者なのか?  この物語の先を、ぜひその目で確かめてみてくださいね。  お奨めです。 *備考:10.第四章 日常と後悔と異能 二話まで拝読

5.0
  • 作品更新日:2022/8/31
  • 投稿日:2022/8/11
ステキブンゲイミステリー連載:6話完結

罪なき声

【物語は】 ある女性がスマホのアプリゲームをしている場面から始まっていく。 彼女は何故意識不明になってしまったのだろうか? この現場にヒントとなるものはあるのだろうか? 【物語の魅力】 血みどろサスペンス! というような事件ものではなく、犯人にかつ丼を勧めたり、強引に口を割らせるような激しい事情聴取をするようなこともない。 そして、『あれれー? オカシイな?』と小さな探偵が出てくることもないが、事件が進展していないようで進展しているという不思議な物語でもある。 恐らく、途中で犯人について気づく点もあるとは思うが意外な展開が待ち受けているため、その予想は外れるかもしれない。 固定観念で持っている”刑事もの”を覆す面白さを持った、物語であると言えるのではないだろうか? 【登場人物について】 主人公が個性的であり、登場人物との絡みが凄く多いというわけではないにも関わらず、印象に残る場面が多い。 これもこの作品の特徴であり良いところであると思う。 【物語の見どころ】 あなたはタイトルを見て、どんな人物を犯人だと思い浮かべるだろうか? そしてこの事件の目的と真相をどのように想像するだろうか? この物語は犯人よりも、解決法に意外を感じる。 仮に伏線に気づき、もしや……と思っても驚きの事実が隠されているのだ。 主人公の葛藤に時折クスッとしながら、この事件の真相をその目でぜひ確かめてみてくださいね。 おススメです。 *備考……短編作品

5.0
  • 作品更新日:2022/6/26
  • 投稿日:2022/8/12
アルファポリスSF連載:92話

「日本人」最後の花嫁 少女と富豪の二十二世紀

【物語は】  意味深な、はじめ書きから始まっている。  この物語はタイトルだけを見ると”日本人最後の花嫁”とは一体どういう意味合いを持つのか、非常に想像力を掻き立てられる。  しかしあらすじに書いてる通り、少子化問題を解決した手段。その結果、主人公が日本人最後の花嫁となってしまったようである。  この未来は、決して笑いごとでも他人事でもないと思う。  果たして、主人公はこれからどんな道を歩んでいくのだろうか? 【モチーフに考えさせられる物語】  確かに日本は少子化とは言われているが、全地球の人口が75億人、国数197か国(2022年4月の時点)ある。  そう考えた時、日本人自体の割合は多い方だと思う。  戦争をしない国であり、医学も進み超高齢化社会となった。その上、感染症の影響で人との距離が遠くならざるを得ない。  そして何よりも、先進国であり男女平等としながらも賃金格差、女性の負う負担の大きさにより、更に結婚から遠ざかっていると思う。  家庭を持つことに魅力を感じない世の中なのではないだろうか? 【主人公の人生】  本編は主人公の13歳の頃から始まり、その頃の日本人がどのような暮らしをしているのか? 純潔の日本人がどんな環境にあるのか明かされている。  例えるならば、絶滅危惧種として保護はされているものの豊かな生活とは言えない。むしろ最低限の生活しかすることができない状態であるといえるだろう。  それは少数派が生きづらい日本の現状を表したようなものにも感じる。  そんな中でも、主人公は希望や夢、志を持っているように感じた。  主人公はひみこだと思われるが、この物語は一視点ではなくアレックスとひみこの両サイドから展開されていく。 【世界観】  近未来代的な社会。車が空を飛ぶような、今よりも更に技術が進んだ未来が舞台となっている。そして特殊な通信方法も使えるようである。  その中で、鈴木家のみが時代から取り残されたような暮らしをしていた。 【物語の見どころ】  鈴木ひみこの人生は、結婚式の一場面から始まっていく。  13歳ころの彼女は、両親に捨てられてしまったものの好奇心旺盛で、活発な印象がある。だが結婚式の場面ではうつむいており、その感情が分からない。それが緊張によるものなのか、性格の変化によるものなのか、それとももっと違う理由によるものなのか、とても気になるところである。  彼女の人生は、天才実業家の息子アレックス・ダヤルが鈴木家へ来訪することによって、ターニングポイントを迎える。  もし彼が彼女たちに会いたいと願わなければ、恐らく生活に変化はなかっただろう。しかし彼女の両親は無責任にも見えるので、どの道そのままでは良い未来は訪れなかったに違いない。  両親に捨てられ、彼に育てられることになったひみこは、今まで見たこともなかったものに触れることになる。一変してしまった生活。果たして彼女はこれからどんな風に成長していくのだろうか? その結末は?  あなたもお手に取られてみませんか? お奨めです。 *備考12ページまで拝読

5.0
  • 作品更新日:2022/8/31
  • 投稿日:2022/8/13
小説家になろうファンタジー連載:102話

明らかな双月の下、遥かなる地へ

【物語は】  ある一場面から始まっていく。  この時点では、この二人がどうやってここに辿り着き、どうしてこんな状況になったのか分からない。  この場面は終焉に向けてなのか?  それともターニングポイントとなるのだろうか? 【世界観など】  本編に入ると、ある三人の男が代わる代わるにある一組の男女を小高い丘から見下ろしていた。どうやら舞台は砂漠もしくは荒野ような場所であり、観察している方が主人公なのかそれとも男女の方が主人公なのか、冒頭の方ではまだ分からない。  映画のワンシーンのような始まり方が印象的である。  小タイトルが地名だったりするので、移動をしている感じがし、不思議な感覚に。   種族によって見た目に差があるようで、細かいところまで丁寧に描かれている。  主人公の一人は見た目が違うため、現在住居にしている街にて、迫害を受けている。彼女は記憶がなく、何者なのか後に明かされる。 【登場人物について】  主人公の二人は、見た目のせいで周りから誤解されやすかったり、舐められやすかったりするようである。  この二人の素性や性格については徐々に明かされていくが、二人は正反対とまではいかずとも、性格は異なり考え方も異なる。  記憶のない彼女が、何故人を殺すことを躊躇うのか? 人でなくても生き物(?)を殺めることをとても躊躇うのだが、その理由についても伏線があるように感じた。  読了部分では、二人の性格はわかるものの記憶を失った少女の役割までは明かされておらず、これから色んな事が繋がり何か大きなことに巻き込まれていくのではないか? という予感がある。 【物語の見どころ】  多視点による群像劇。色んな角度から、この世界観が明かされ、主人公たちがこの世界でどんな風に生きているのか見えてくる。  書き方が巧いので、後から意外な事実が明かされることも。  物語は、ある一場面から始まっていくがそれがどんな風に関わっているのか、序盤では分からない。過去なのか、それとも未来なのか?    群像劇では全員が主人公ということもあるが、この物語では”秋良とはるか”が主人公と考えてよいのではないだろうか?  初めは二人の日常やこの世界がどんな世界なのか分かっていく。  そしてある老人から依頼を受けるところが、ターニングポイントとなるようだ。果たして二人はこの後、無事に家まで帰ることまでできるのだろうか?  記憶は戻るのだろうか? はるかを探す彼らと会うことは出来るのだろうか?  果たして双月界の真実とは?  あなたもお手に取られてみてくださいね。  物語のその先を、ぜひその目で確かめてみてください。お奨めです。 *備考14ページ目まで拝読

5.0
  • 作品更新日:2024/3/8
  • 投稿日:2022/8/13
小説家になろうファンタジー連載:94話完結

【完結】りょうこちゃん、せきらら。

【物語は】  触手と繋がるところから、今までの経緯について主人公視点のモノローグによって語られていく。  あらすじにもある通り、人外のものが多々存在する。それが当たり前の世界なのか、主人公はたまたま見えるだけなのか、物語を追っていくうちに明かされていくのだろう。 【作風について】  作風は、いわゆるなろう系と呼ばれるものではないのだろうか。  ただ全体で見た時、なろう系とは言い難い。この作品があえてこういう風に書かれている可能性があるからだ。  以上のことから読み手を選ぶ作品であるというのが第一印象。  一人称、一視点で進んでいくのだがほぼ心情なので、簡単に説明すると進み方は『孤独のグルメ』のような感じと言えば伝わるだろうか?   この物語では、主人公の気質の分かりやすいモノローグ調で物語が進んでいく。スピード感は怒涛の勢いというのが近いと思う。 【主人公について】  さてここで、タイトルとの関係について考えて見たいと思う。  りょうこちゃんとは主人公のことだろう。そしてせきらら(赤裸々)とある。  つまり包み隠さないという意味だが、それが心情によって進んでいくことを含めると、これは作風というよりも表現法の一つなのではないかという結論に至る。  あらすじにもある通り精霊が相棒になるところから始まっており、バイトすることになった経緯へと繋がる。  地の文が心情描写だけで進んでいくので、全体の流れは把握し辛いが、主人公が何を考えているのかは丸分かりである。 【物語の見どころ】   恐らく手が早い主人公は、直ぐ人を殴ったり蹴ったりするのだろう。  しかしこの物語では、一見人間に見える人々が人間ではないのが特徴だと思う。そして、本来その攻撃が効かないはずなのに貫通させることが出来るのが、主人公の特殊な能力もしくは体質なのではないだろうか?  向けは、心情と会話で進んでいく。落語に似ているとも思う。語りで展開されていく物語の好きな人にはとても好みだと思う。  そして彼女が次々と出くわすのが怪奇な現象。  通常は恐らく、人間の攻撃を防ぐことが出来るのが怪奇な方々だと思う。(この物語の中では)それを無視して攻撃できるその理由(習得した武術)について、主人公は徐々に真相を知っていくところが見どころなのだと思う。  彼女の日常の一部を覗いてみませんか?  この先どんなことが起きるのか、その目でぜひ確かめてみてくださいね。お奨めです。

5.0
  • 作品更新日:2023/6/2
  • 投稿日:2022/8/13
エブリスタヒューマンドラマ連載:13話完結

よろず屋ななつ星~復讐代行承ります~①  藤ノ宮女子高校死亡案件

【物語は】  序章により、このよろず屋ななつ星がどんな業務をしているのか、簡単な例を挙げて説明されている。  一章から、タイトルにある”藤ノ宮女子高校死亡案件”について語られていくようである。 【事件について】  こういう教師は非人道的だなと思うが、毎日のニュースを見ていると実際こういう人間がいるから驚きである。  この物語は、事件を解くものではなく理不尽に裁かれない事件について、彼らが制裁を下すという方向性の物語。    事件を起こした教師は、女子生徒が喘息持ちであり体育の見学の許可を貰っているにも関わらず、強引に激しい運動をさせ死なせた。  この時、現場にいた校長も共犯であり、事件を隠蔽しようと動いた。  これが簡単な事件のあらましである。 【現代社会に起こりうる事件】  教師に良いイメージがないのは、自分の学生時代にもそういう勘違いした教師はいたし、ニュースなどでもよく見かけるからだと思う。  倫理道徳観念の低い人間が何故教師になれるのか? それも謎で仕方がない。防げる死亡事故は多いと思う。学生は学校という場所で、本来学んだり成長していくものだが、教える側がこれではまともな人間が育たないのも頷けるというものだ。 【理不尽さの上に何を築くのか?】  作者がどんな意図や想いでこの作品を手掛けたのかは分からないが。現代社会に疑問を投げかけたり、読む人に考えさせたりする作品であることは確かである。  学校で日々怒っているいじめ。これは社会問題であり、少子化に拍車をかけているようにも思えるのに、何故ちゃんと法の下に裁かれないのか?  これは自分も怒りを感じていることである。  この物語では、事件が大人の権力によってうやむやになるのではなく、よろず屋ななつ星によって裁かれていくのだと思う。 【物語の見どころ】  生徒が死亡する事件が起き、それをその学校の校長があくどいやり方でもみ消そうとした。もちろん、関係者や担任教諭、保護者が納得するわけはない。  やりたい放題の校長と事件の加害者である体育教師。  そこに目を付けたよろず屋ななつ星が制裁を下そうと事件について詳しく調べ始める。  ここで思うのは”悪いと思っていない”人間は実名でSNSをやりたがると言う件。不思議なことに良くあることだ。あまり賢くないから事件を起こすのだろうと思う。頭の良い人は先まで考えるので、事件は起こさないだろう。  事件の調査に乗り出したよろず屋、ななつ星。  実は意外なところで、意外な人物が繋がっていた。  果たして彼ら(彼女たちかな?)はどのように校長たちに制裁を下すのだろうか? この物語の結末はいかに。  あなたもお手に取られてみませんか? お奨めです。 *備考47ページまで拝読(1P300~500文字作品)

5.0
  • 作品更新日:2021/10/3
  • 投稿日:2022/8/13
ステキブンゲイヒューマンドラマ連載:44話完結

瀬良さんのお茶会

【物語は】  幻想的でちょっと不思議だなと感じる店長の心情とお店の雰囲気から始まっていく。  特別な力を持っているわけでもない彼が、どのようにしてお客さんの悩みを和らげることが出来るのだろうか? 【お客様視点で紡がれる物語】  一話目の主人公は、漫画家志望の女性。  クリスマスイブに原稿を持ち込み夢を打ち砕かれてしまった彼女は、酔っぱらいのホスト風の人物に誘われハーブティ専門喫茶店『TIME』にやってくる。  そこで店長に勧められたハーブティーを口にしながら、今日の出来事を回想していく。 【店の名前の由来を知る時】  この店の存在理由と、店長の想いについて知ることが出来る。  この物語の中で教わること、考えさせられることは多いと思う。  自分はじーんとしてしまったが、一話の主人公に感情移入してしまう人は創作界には多いのではないだろうか?  自分の決めた道を諦めないこと。  それは意外と難しい。  人というのは簡単に傷つきやすく、人の言葉に打ちのめされるものだから。  それが自分の目指す道の延長線上にいる人に言われたならなおのこと。  しかしこの物語では、諦めないという選択を与えてもらえることだろう。 【その後の物語】  この物語では、気持ちを新たにし店を出て終わりという物語ではない。  その後の主人公についても描かれており、明るい気持ちにさせてくれる。 【物語の見どころ】  この物語は、何かを諦めそうなとき挫けそうなときに、そっと癒してくれる物語である。  才能があり、早いうちに成功する人もいればそうじゃない人もいる。  しかし夢を叶えることに早いも遅いもないのだ。  いつだって諦めてしまうのは自分であり、諦めなかった人が夢を掴むもの。  もちろんそれには努力が必要かもしれない。  けれど、がむしゃらにただ頑張っていても努力は実らない。リラックスして、本来の楽しいや好きという気持ちを思い出した時、新たな一歩が踏み出せるのではないだろうか?  そんなことを考えさせてくれる物語です。  あなたもお手に取られてみませんか?   夢を諦めそうになっている人。挫けそうになっている人に程、お奨めしたい作品です。 *備考14ページ『咲かない夢』まで拝読

5.0
  • 作品更新日:2022/4/15
  • 投稿日:2022/8/14
アルファポリスヒューマンドラマ連載:102話

蛍地獄奇譚

【物語は】  妖怪が人間界へ出入りする鬼門にて、ある事件が発生したことから始まっていく。  主人公は閻魔大王の次男。  彼は事件のあった後、父である閻魔大王から呼び出しを受け、そこで人間界へ行き兄を助けるようにと言われるのだった。 【登場人物について】  この物語は、多視点で展開されていく群像劇。  主人公の蛍は兄と仲が良くなかったため、人間界へ行けという父の指示を断るかのように思われたが、彼には彼の考えがあるらしくあっさりと人間界行きを承諾する。  恐らく、蛍となずなのw主人公なのではないかと思う。     地獄から来た蛍は、出生が元で鬼たちに妬まれているように感じる。認められていないという方が近いのだろうか?  なずなの方は、何かを感じ取ることのできる少女という印象。 【物語について】  主人公蛍と彼の面倒を見ている三吉という二人のやりとりがコミカルで面白い。  言葉遊びをしているような面白さが、そこかしこにある物語でもある。  彼らの人間関係については徐々に明らかになっていくが、誰が人間で誰が鬼で、誰が妖怪なのか一見わからない。  なので、主人公がピンチのように感じても、実際は違ったりする。  蛍は飄々としていて、人間界でならいじめに遭っている状況にも関わらず、文化の違いなどからそれに気づいてはおらず、感じ方のズレもまた面白い。  視点の切り替えが多いので、読み手は選ぶかもしれない。 【物語の見どころ】  閻魔大王の次男は父から、人間界に解き放たれた妖怪と門番を襲った者を調査する兄を助けるように言われてある学園に生徒として通うことになった。  そこでなずなという少女と出逢い、学園生活をしているうちに色んな事件に遭遇する。   その中で、なずなの幼馴染みの正体を知ったり、彼となずなの三角関係になったりと、恋愛部分がなかなか面白いと感じる。  恐らく恋を知らない蛍は自分自身の言持ちを理解していない。  そしてその蛍に惹かれているだろうなずなも、自分自身の気持ちが恋だとは自覚していない。そこに幼馴染が加わり、面白い展開となっている。  恋愛部分がメインではないかもしれないが、この三人の関係がどうなっていくのか非常に気になる。  あなたもお手に取られてみませんか?   地獄の門番を襲った人物の目的は? 犯人は誰なのか?  三角関係の行く末は?   この物語の結末をその目でぜひ確かめてみてくださいね。  お奨めです。 *備考9ページ目まで拝読

5.0
  • 作品更新日:2024/4/17
  • 投稿日:2022/8/14