平民上がり、領主になる~王族は厄介な領地を押し付けたと思っているようだが、俺はそうは思わない~
最終更新:2022/11/11
作品紹介
毎年行われる「賢者の試験」そこで上位三名となったものは、たとえ平民であろうと貴族となることが出来る。そして、見事ポドルはその試験で上位三名となった。幾たびもの苦労が向かわれ、遂に。ただ、ポドルは他の合格者たちのような、人々を救うなどといった高等な夢などもっておらず、金を手するためだった。ただそれもこれも、寒い日に身を寄せ合った兄弟に仕送りをするため、苦労をかけた末っ子を少しでもむくうため。 一方、そんなポドルに支給されたのは貴族でさえまともな暮らしの送れない、辺境だった。蛮族の侵略、安全な水の確保、多額の借金の返済。 そして気づいた。今や「賢者の試験」の合格者は、面倒な領地を押し付ける生贄でしかないのだと。 だが、それと同時、その地の真価にも気づく。 ❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖ 半年後。ポドルの領地は中規模の都市にまで発展していた。かつて敵だった蛮族は頼もしい配下に、ままならなかった水の確保はお手の物。更には、鉱山から産出される希少な鉱石の利益で、更には海貿へと乗り出し……。王族はめんどうな領地を押し付けたと思っているようだが俺はそうは思わない。
評価・レビュー
まだレビューはありません。