70代のひとり部活
最終更新:2024/3/15
作品紹介
57歳で始めたマスターズ陸上は、はや60台も過ぎ去り、今年(2023年)は15年目のシーズンに入った。 中学は1年、高校は2年、大学も2年とやめた理由はそれぞれ違いはするものの、私は陸上部を途中で三度も退部したれっきとした落ちこぼれランナーである。 その私が高齢者の範疇に含まれる年齢になった今、「ひとり部活」では15年も続いている姿は、持続力と克己心が徹底的に欠落していた若い時の自分に見せてやりたいほどだ。 その「ひとり部活」で私が円盤や砲丸を投げるのは広島市を流れる太田川のひとけのない河川敷。 約60年前、この川の下流は私の子供時代の遊び場だった。 当時一緒に遊んだ友人たちの姿はないが、70台になった今もなお、同じ川のほとりで私は一人寂しく、かつ楽しく遊んでいる。 この河川敷で全くの自己流で腕に磨きをかけ、多い時には年に6回ほど日本各地で行われるマスターズ陸上の試合に出ている。 2018年の全日本マスターズ陸上選手権では65歳代の部の円盤投げで優勝した。 今年(2023年)はコロナの影響で中止が続いていた同選手権が4年ぶりに山口県で開催される。 今回は70歳代の部の円盤投げ、砲丸投げの二種目での優勝を狙っている。 妻もこの春(2023年)からマスターズの3000m競歩を始めた。 これは「ひとり部活」と称して、嬉々として遊ぶ70台のアスリートの日常である。 2023年度、全日本マスターズ陸上選手権、70歳代の部(70~74才)の結果。 砲丸投げ:11m55で優勝 円盤投げ:33m12で2位 二種目制覇は2024年度に持ち越した。
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