時計店の親爺の話をしよう。
最終更新:2016/12/13
作品紹介
沖縄行きフェリーの出航まで、あと2時間を残していた。しぶる弟から借り出した原付バイクに、テントと着替えを詰め込んだバッグを積んでの一人旅。いざ乗船と思いきや、腕時計の留め金が壊れた。左手首にだらしなくぶら下がったこの時計は、祖父が中学への進級祝いに買ってくれたもの。急いで原付のわき腹を蹴ってエンジンを掛け、市街地へと戻った。あった。扉には「時計店」と漢字で張り出されているので、目的の店で間違いないだろう……ある時計店の親爺さんとの思い出をつづります。
評価・レビュー
まだレビューはありません。