不思議な誘拐監禁犯
最終更新:2021/8/6
作品紹介
一体、私がここに誘拐・監禁されてからどれだけの月日が経ったのか、今となってはもう思い出すことができません。 不可解なのは、私に対して何かを要求するわけでも、暴力をはたらくわけでも、あるいは家族に身代金を要求するわけでもないことです。最初の頃は覆面をしていないことから私を生きて帰す気はないのだと心底怯え、恐怖で震えていました。 けれど、その予想に反して、犯人の私に対する態度は、いつも至って丁寧で、一度として声を荒げられたことすらありません。
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