翡翠堂じゅんじょう奇譚
最終更新:2017/4/23
作品紹介
陶芸工房「翡翠堂」には奇妙な者たちが訪れる。 以前の持ち主の幽霊。恋に臆病な河童。寺の跡取り娘で嫉妬深いサンショウウオと、妖小僧たち。 翡翠堂の主、宮地圭介が一目惚れをした華奢でうつくしい女の正体は、桜の樹に宿る蛾の妖であった。 「夏の間しか、わたしは貴方の側にいられない。それでも貴方は、わたしを必要としてくれるの? 後悔しないの?」 オオミズアオは宮地へ問いかける。 「俺の人生丸ごとお前にくれてやる」 宮地のまっすぐで無骨な愛情が、かたくなだったオオミズアオの心をとかしていく。一生を共に過ごそうと誓いあったふたりの行く末は…… 無断転載禁止。無断複製禁止。 本作は角川『野性時代フロンティア文学賞』一次通過作を加筆修正したものです。 第六回ネット小説大賞2次通過作。 ※三部作となっています。 『こいし恋しと夜になく』(光文社/小説宝石新人賞一次通過作)河童の恋物語。 『ひえた毒』(第六回ネット小説大賞一次通過作)宮地の弟弟子であるコーへーくんの歪んだ恋愛物語。
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