カノジョの距離の詰め方がセコい

背が大きい事くらいしか特徴の無い【北川和臣】の妹の友達の【宮野莉子】は人目を引く程の美少女。 その容姿からか、彼女に心奪われた男から行き過ぎた想いをぶつけられることもあった。 ある日の夕方、莉子と妹が一緒に帰ってる時に目の前にいきなり現れた男もその一人。 たまたま見かけた和臣が男を追い返し、ポケットから溶けかけた飴を怯えてる彼女に渡した時、彼女の心は奪われた。 午後五時十分。一目惚れ。 その瞬間から始まる莉子の【おにーさんの彼女になりたい大作戦】和臣の妹である亜子の協力を得て、莉子が取った行動は── ｢おにーさんから借りてる本なんですけど、返して欲しいなら一冊につき一つ、お願いきいてくれますか？｣ セコいとか言わないでっ！ これでも必死なの！ だって……。 莉子との距離が近くなり、和臣はうっかり莉子の手帳を見てしまう。 そこに書かれていた【もう時間が無い……】の一文。 莉子にとってのタイムリミットとは？ 好きなのにどうしていいのか分からない子の、ちょっとズレた気持ちの伝え方に悶えてください。