26年異世界で過ごしたのは夢でなかった山田のはなし。
最終更新:2021/11/10
作品紹介
自分の部屋、自分のベッドで目が覚めた。 「な、なんで、だ? これは……一体?」 どうして自分の部屋に? 自分のベッドで寝ているんだ? ただ自分のベッドで寝て、次に目覚めると自分のベッドではなく異世界の草原で目覚めたんだ。 そこから紆余曲折を経て俺に課せられた異世界での役割を全うし、恋人と……いいや妻とディスタンザで一生をささやかに過ごそうとしていた矢先―― 「王都まで残り二日の行程で泊まったノ街の宿屋のベッドで寝て、起きたら……もとの日本の自宅?」 宿屋でのベッドで妻のモネと数日ぶりに肌を重ねて一緒に就寝したはずなんだが……⁉ 「え? ぜんぶ夢? 二六年間もの長い夢? ……あ、そうだ! カレンダー!」 二六年ぶりに見たスマートフォンはいつもそこにあるように枕元にあり、顔認証も一切のエラーなくホーム画面が開く。 日付はX年三月二五日。時刻は午前七時四分。 俺があの日の夜寝た時刻から約八時間経っていただけだった。 彼、山田一朗は彼の妻モネラカセラを異世界から呼び出せるのか? それはイチローと一緒に何故かやってきた神様の努力次第。 陰キャボッチの一六歳の外見に生死をかけて生き延びた四二歳のおっさんの精神は耐えられるのか? 「つっかなんか問題起きたらおまえの神の権能とやらで色々改竄しろよな?」 「イチローは神様使いが雑すぎると思うよ?」
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