待ってくれ待ってくれ待ってくれと心の中で高速で唱えながら読みました。
まずなんて言語感覚でしょうか。冒頭十行でぎょっとしました。ほんの少しバランスを間違えるだけで転倒する細い線の上を歩く外連味たっぷりの言葉遣い。けれどもその一方で前中盤の朝のシーンとかとても詩的で。もう少し後の方ですけど、「罅割れた三日月みたいな笑み」とか溜息が出る。ああ、この人全部コントロールしてるんだと。あのバランス感覚は全部実力なんだと。
で、ストーリーなんですが。それこそ待ってくれで。
え、ちょっと、え? そんな話⁉
最初思っていたのと違う方向なんですけど。
紛うことなきセカイ系。
体感として最速の9999文字。
すごいもの読んでしまいました。
登録:2021/10/5 16:47
更新:2021/10/5 16:47