【書籍化】悪童王子と捨て猫～ワケあって、王子の推薦で執行官やってます～

同作者の短編「ワケあって、変装して学園に潜入しています」の続編にあたります

合わせてストーリーを言うと、駆け落ちの末生まれた平民が両親がなくなりメイドとして従姉妹の家につかえていたところ、従姉妹のわがままから替え玉として学園に行ってかわりにいじめられ、そこからざまぁして一平民として執行官になったりして成り上がっていく話です。

面白いのが、どこに行ってもこの度に主人公が生意気だと思われるところです。どの立場になっても生意気に見えるのが笑っちゃいます。

主人公はひどい扱いをされてきたことから人に期待せず、捨て猫のようだと言われるほど独立心のある人間です。

いじめられても屈せず、全力で立ち向かいます。その負けん気の強さが生意気だと言われるのでしょうが、読者としてはいいぞいいぞと応援したくなります。

ひやりとする場面もありつつ、一生懸命で根が優しい主人公が少しずつ成り上がっていき、幸せになっていく様子はよかったね!と全力でいいたくなります。

ただ悪童王子、とタイトルにもなってますし作中でも主人公はそう評するのですが、短編時点ならともかく王子もう成人してるのに悪童?とちょっとだけ気になります。

捨て猫も言われるのがちょっと急に感じたので、タイトル回収したいから無理にいれた感はあります。

それ以外はストーリー進行といい、出てくるキャラクターたちも１面だけではなく色んな顔をみせてくれるリアリティのある個性があり、とても面白いです。

頑張る強気な女の子が下克上していくのをほっこり見守りたい人におすすめです。

完最後になんの憂いもなく綺麗にまとめて完結してくれているので、一気に読むことができます。

勝ち気で優秀な女の子が自力で幸せをつかんでいき、欲しいものをてにいれる素敵な物語なので是非読んで欲しいです。