主人公が毎週楽しみに聴いている朗読チャンネル。冒頭から一緒に聴いて、その世界に酔いしれているような感覚に陥ります。
泉鏡花の美しい一文と合わせながら、「声」に全身が絡め取られていくさまが艶っぽく描かれ、こちらまでぞくりとして心臓をバクバクとさせながら読み進める快感を何度読んでも味わわされます。(泉鏡花を知らなくてもまったく問題はありません。私も未読です)
短編小説にこんなにのめり込んでしまったのは初めてかもしれません。特に声フェチの方には最高にたまらない作品となっておりますので、ぜひ読んでみて頂きたい一作です。
登録:2022/2/27 18:11
更新:2022/2/27 18:10