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アルファポリスホラー短編

刻の匣庭

5.0
  • 作品更新日:2019/1/9
  • 投稿日:2022/6/16
小説家になろうファンタジー連載:121話

嫌われ者の触手使いに生まれたので、剣豪として王道を往く ◆淫魔スレイヤー◆

○あらすじ 異世界転生者シラノ・ア・ローは触手使いである。触手使いは淫魔に対抗する唯一の手段である。シラノは忌み嫌われる触手使いの名誉のため触手剣豪として戦うのだ!走れ、淫魔スレイヤー!走れ! ○おすすめポイント ・魔剣使いたちを筆頭にキャラクターがどいつもこいつも個性的で尖った連中ばかりです。殺意のありかたや戦いを求める理由も十人十色。次はどんな奴が出るんだと思っていたら、既存キャラの思わぬ一面が開示されたり… わりと早めにキャラが再登場するのでマイナーキャラの出番に飢えた経験が多い人にも安心。「ここで出てくるの!?」という意外なところでヌッと出てくるため毎回「で、出たぁ!」と驚きます。 個人的に好きなキャラはセレーナとメアリ、あとユーゴです。 ・主人公のシラノは心に一本芯の通った男で非常に好感が持てます。どのような強敵を前にしても立ち上がる、そのタフさには読み進めるたび驚かされました。でも好意の出し方がヘタクソなのは早く直さないと大変なことになるよね…と思います。罵倒するときはあんなにうまいのに。そんなところも彼の魅力ですが。 ・あまり重くなりすぎないのもいいですね。ほどよい長さの日常パートや章の間の「お姉ちゃん○○」などの天丼、たまに幼児退行する一人称地の文などがシリアス分を緩和して読みやすくしているのかもしれません。 ・主人公の信念が強固すぎて融通が利かないように見える箇所があります。たとえば、主人公が「触手使い」や「冒険者」と言われると即座に触手剣豪っスと訂正するシーンが何度も出てきます。ほかの作品なら撤退してるよな…というボロボロの状況でも、立ち上がって戦いを続けようとします。身のまわりの女性の扱いも(先輩への対応を筆頭として)真摯に接しようとしすぎてクソボケになっているように見えます。現実の人間ではありえないほど実直さが極まりすぎているんですね。 ただこれは主人公に限った話ではありません。この作品で強い奴は現実の人間ではあり得ないほど自分の中の信念を通そうとする奴、つまりエゴが強い奴です。 善悪関係なく信念を貫き通し、何度でも立ち上がる者が勝ち、不利になると逃げようとするサンシタや自らの迷いをないものとしている者は負ける、この上なくわかりやすいですね。読んでいるとこれが自然と感覚的にわかるようになっているので、バトル描写はとても読みやすいです。 ○おわりに 早く続きが読みたい! これに尽きます。最後の難行もまだですし、リープアルテの秘密も早く知りたいですね。 ただこればっかりはどうしようもないので、皆さんも読んで同じ気持ちになってください。共に更新が来る日を夢見て祈りましょう。

5.0
  • 作品更新日:2023/3/23
  • 投稿日:2023/9/14