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@オノログ
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桜が登場する作品は比較的多く読んできたし、投稿サイトにも数多くあると思う。 特に桜の下に何かがあるような話は。 これもそのうちの一つなのだが、他とは一味違うのが読みどころだ。 主人公、清十郎は風来坊で、旅をしている中、ある桜の木を見つける。 葉が茂る古い桜である。花ではなく、葉が茂っているのだ。清十郎はその桜を悠々と見上げ、桜の下で休憩を取ることにする。 その休憩中に何が起こったのかは、実際に読んでみてほしい。桜の下に何があるのかも読めば分かる。 時代劇を思わせるような語りもまた素晴らしいものである。その語りが描写するのは、清十郎のかっこよさ(かっこいいというよりは、粋という方がいいかもしれない)や、この作品の妖しさなどを伝えてくれる。 短編ではあるが、読みごたえのある作品だ。 和風が好き、時代劇っぽいのが好き、妖しいものが好き、粋な主人公が好きという方には、この作品をおすすめしたい。