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作:郷倉四季

あの海に落ちた月に触れる

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未評価

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最終更新:2018/10/1

作品紹介

「ねぇ、行人」 「なに?」 「エッチしたことある?」  突然の問いだった。  中学三年の僕は当たり前みたいに経験なんてなかった。  夏休みが終わって、けれど、まだ夏は終わってくれなかった。  僕は「神様」を探す為に夏の夜を歩く。  岩田屋町、2007年夏。  2013年の行人が主人公の物語「南風に背中を押されて触れる(https://kakuyomu.jp/works/1177354054888222742)」もあります。 https://kakuyomu.jp/works/1177354054888222742

恋愛中学生岩田屋町

評価・レビュー

読んでみて思った。「素直になれたらなあ」

「じゃあ、エッチしたいって思ったことある?」 男にとって、この言葉は不登校の幼馴染に言われたいセリフナンバーワンだと思う。 一方、一番好きな人に言いたい言葉ナンバーワンは何かというと、「僕を肯定してください」だと思う。 大人になっても素直に言えない言葉ってあると思うんですが、青春時代って気持ち的に言えなかったり、そもそも言葉に出なかったりして言えない言葉がたくさんある。 僕も子どもの頃は(今でも)答えを急かされているように感じて、時間に流されて取り残されるのがめちゃくちゃ怖かった。 子どもの潔白さで世界を見ると、一番好きなものを神格化、特別視しすぎちゃって、手が出せなくなったり言葉が出なくなったりする。こうして時間がどんどん過ぎて、できなかった後悔が残ったまま大人になる。 めちゃくちゃ甘酸っぱいし、すごく辛い。いずれ忘れるのかもしれないし、死ぬ間際まで覚えているのかもしれない。 彼女が十人いる男が最初に連絡するのは十番目の女だと話の最初に出てきますが、男って、濁しちゃうんでしょうね。照れくさくて。 作中で、行人の周りに、女の子が数名出てきますが、一番どうでもいい女ほどセックスがしたいと言いやすい。 常に一番を選べるほど人は強くないし、一番を選べない後悔の痛みをやわらげるために、少しずつ現実を知って諦めながら大人になって行くんだなあと思いました。 そういう意味で、ちゃんと一番を選べた行人くんは男らしいし羨ましいですね。 ともあれ、何が言いたいかというと、行人を見ていると、悪友と語り合っている感じがします。 そして、煙草を吸う未成年の女の子は大変えっちだということです。

5.0

鷹仁(たかひとし)@カクヨム