金糸雀は籠の中
最終更新:2011/4/7
作品紹介
家でも学校でも行き詰った少女は、そこから逃げ出した。 自分を好きだと言ってくれた男のもとで、束の間の幸福の日々を過ごす。 だが、安易にしがみついた幸せは、長続きはしなかった。 鳥籠のなかの金糸雀と自らを重ね合わせた少女は、実家へと帰る。結局、自分も無知で弱い小鳥でしかないのだと、諦めのような思いを抱く。 だが、ある夜の母とのやり取りが、彼女の籠を取り払う。そんなものはじめからなかったのだと、少女はようやく知ることが出来た。 少女は金糸雀の姿を胸にとどめて、ゆっくりと歩き出した。
評価・レビュー
まだレビューはありません。