恍惚
最終更新:2022/12/17
作品紹介
『ツツハコ――記憶の残滓』より。 これは忠告だ。もしあなたが×××の女神に翻弄される覚悟を持たないならば、ここで読むのをやめたほうがいい。 本来、×××というものは不可逆的であり、たとえ世界に亀裂があったとしても決して興味本位で覗いたりその場に留まったりしてはいけないものだ。一度、ほんの一瞬でも×××の女神の領域に触れてしまったなら、ちっぽけな人間など簡単に飲み込まれてしまう。 別に脅かそうって話ではない。自分自身を損なうわけでもない。 ただ―― ただ、それでもあの地域の叡知を自分の目で確かめたいというのであれば、わたしはとめない。 ×××の女神はひどく魅力的で、きっとわたしは、 ジージージー! ジージジジ、ジージー! ◇ 風土記系FT短編小説競作企画「調」に参加しています。 http://still-in-noise.a.la9.jp/fudoki/kikaku/2022_01_shirabe/kikaku.html