今宵の夜伽は、君に捧げる。
最終更新:2020/1/31
作品紹介
皇宮で書庫の整理を手伝う少女、朱衣。 白麗、紅晶、碧英の三人の皇子の寵愛を受ける彼女の元に、一羽の怪我をした鳥が迷い込んでくる。 朱衣は看病をしてやるものの、鳥は『夜伽』と名乗る怪(あやかし)で、夜な夜な人の姿に化けては朱衣の『甘露』を啄ばむのであった。 ・スキンシップ多め ・一人で読むことをおすすめします
評価・レビュー
今宵は誰の物語を紡ぎましょう――、三者一羽の色に惑う、中華幻想恋愛譚。
中華ベースの異世界宮廷で織りなされる、溺愛系恋愛ファンタジーです。 気質の違う三人の皇子、そして美しい妖鳥が想いを向けるのは、宮仕えをしているしっかり者のヒロイン。三者一羽の愛情はまっすぐでわかりやすく、反面、ヒロインの朱衣の心は序盤ではあまりわかりません。 皇子たちを一人一人掘り下げて描いていくうちに、彼女の想いと宮廷の現状が少しずつ紐解かれていきます。 乙女ゲームや少女漫画のような王道のストーリーラインですが、朱衣の父親である「先生」との日々を三人の皇子たちが回想する流れは、この物語のもう一つの軸のように思います。 幼いときの思い出と今の朱衣との関わりが、彼らの生き方をどう変えてゆくのか。国の在り方にも関わるその変化も、見どころかなぁと。 甘い恋にほんのり苦い毒が混じる恋愛劇、ぜひご一読ください。
眞城白歌
四人に見つめられるような、いろ鮮やかなる恋愛物語!
薄暗がりに朱衣が見つけた、傷付いた怪鳥。 『それ』は、東の国からやって来た妖だった。 朱衣をめぐって、各々突出した腕を持つ三人の皇子が、静かにしかし大胆に、朱衣を読み手を魅了しにかかる。 そこに、怪鳥も加わって……?! いわゆる逆ハーレムな、いにしえの中華風恋愛物語。 はてさて、あなたの推しは誰になりますやら。
佑佳《なつ色のふみ販売中》