サイドスローをもう1度
最終更新:2021/9/5
作品紹介
幼なじみの岸井由佳は根っからの野球少女で、中学野球部のエース。 美しいサイドスローから繰り出される直球と、切れ味鋭い変化球が彼女の武器。 一方の俺は、同じ野球部の控え投手。 普通のオーバースローから繰り出される直球と、あまり曲がらないカーブが武器。 由佳が前を走り、俺が後を追いかける。 少年野球チームの頃から変わらなかった、永遠に思われた、そんな関係。 でもそれは、永遠などではなかった。由佳の一言で、全てが崩れる。 「野球さ、中学でやめるよ」 「マジで?」 「マジ。もうすっぱりとね」 由佳の決断を変えるのは、俺にはできない。なら、俺にできることはーー。 「俺、甲子園行くよ」 これは、野球と決別した野球少女と、その少女からピッチングを教わった少年の物語。
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