嫁取りマギウス

剣と魔術が支配する世界。ロムレス王国にて代々「王宮魔道士」として仕えてきた魔道の名門ルフェ家に生を受けた青年「ナイト」は王立魔道学院を退学してニート人生を邁進していた。明るく、誰にでも好かれていた少年はとある事故で性格を一変させていた……というのは表向きであり、真実は違った。 事故で昇天したナイトに転生したのは、高校でイジメに合いヒキニートになった上ネトゲのやり過ぎで死亡した日本人少年内藤某（１８）だった。 １０才の少年に転生した彼はもう一度、人生をやり直そうと試みるも現実は厳しかったのだ。絶望した内藤＝ナイトにできることは、以前と同じく屋敷の一室に閉じこもるだけだった。 それから十年が経ち、ナイトが二十歳の誕生日を迎えた日に、運命は動き出す。ナイトの祖父、王宮魔道士のメルキオールが、封印を破って扉を破壊し、宣言する。――おまえの嫁を連れてきた、と。 （※文庫本一冊くらいの容量です）