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完成度が高すぎる!これが本当のコラボ小説

5.0
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コラボしていただいた「白銀の狼」作者の結月花です。

コラボと言っても、私は一文字も書いておりませんので(笑)、コラボ元の作者として、また一読者としてレビューを書かせていただきます。


しょぼん(´・ω・`)さんの代表作、ニチサハこと「非日常なんて日常茶飯事」の雅騎くんと佳穂ちゃんが「白銀の狼」の世界にやって来るところから物語は始まります。

両作品を読んでいる方はもちろんですが、さりげなく人物や世界観などの説明が書いてありますので、どちらかの作品を読んでいるだけでも楽しめるようになっています。白銀の登場人物が多いので、こちらの方は読んでいないと混乱してしまう可能性はありますが、主要キャラクターだけ知っていれば十分に楽しめるようになっています。(白銀本編は5話くらいまで読めば十分です)

多少のネタバレは気にしない、という方は、本編が途中まででもガンガン読んでほしいと思います。


この作品の素晴らしい点は、コラボ相手である拙作「白銀の狼」のキャラクターや世界観を、原作そのものの形で描ききっている点です。コラボ作品は、書く作家さんによって多少の癖が出てくるものですが、しょぼん(´・ω・`)さんが書く白銀のキャラクター達はまさに本編そのもの。台詞や行動、考え方まで原作通りですので、イメージと違うのが嫌だと言う方には、安心してお読みくださいと太鼓判を押せるほどです。

もちろん、ニチサハの雅騎くんの優しさに溢れるかっこよさ、控えめながらも心に芯を持つ佳穂ちゃんの魅力もそのまま。

どちらも読んでいる人にわかるような小ネタもたくさん仕込んであります。



また、特筆すべきは、両作品の魅力を掛け合わせ、お互いの世界観では書けない部分をコラボによって実現させている点です。

コラボ作品というと、お互いのキャラクターを会わせて終わり、というイメージがありますが、こちらの作品は、コラボすることによって作品の魅力を高めている点が大変素晴らしい。

「ニチサハ」は何気ない日常シーンを挟みながら、時折やってくる非日常に応戦するバトルファンタジーで、アニメを見ているかの様な白熱した戦闘描写と、穏やかに流れる日常の緩急が素晴らしい作品です。

対して「白銀の狼」は恋愛小説でありながら冒険要素が強く、戦闘シーンや日常シーンは最低限の描写しかありません。

こちらのコラボ作品では、人狼の村の日常も深掘りして頂き、白銀本編では見られなかった、人狼達の日常を丹念に描いていただきました。ニチサハテイストで、白銀の世界を楽しめるようになっています。


また、ニチサハではお馴染みのかっこいいバトルシーンも必見です。

白銀の世界はファンタジーですが、魔法や精霊などの超常現象は一切出てきません。対するニチサハは、現代日本が舞台ながら、天使の力を使役したり、胡舞術を用いてドラゴンや天使などの不可思議な存在と戦うという異能バトルが特徴です。

白銀というファンタジー世界にやってきた雅騎くんや佳穂ちゃんの方が異能を持っており、白銀の世界のレティリエやグレイルが彼らの持つ不思議な力に驚くという、面白い構図が実現されました。

後半は、白銀の世界にやってきた異能を持った敵とのバトルシーンが続きますが、白銀のグレイルが超常的な存在と戦うシーンは、白銀の世界では絶対に見られません。コラボであるこの作品でしか読めない貴重なワンシーンとなっています。

また、ニチサハは現代日本が舞台となっていますので、基本的に亜人種との交流はありません。雅騎くんや佳穂ちゃんがファンタジーな世界で日常を送るシーンを見られるのもここだけです。


互いの作品の要素を取り入れつつ、互いの作品では絶対に読めないであろう場面をコラボによって実現させ、両作品の魅力を違った方向で引き出す。

ニチサハ、白銀両方の読者はもちろん、コラボ作品のお手本のような完成度を誇る物語ですので、今後コラボ作品を書こうと考えている方はぜひ参考にしてみてほしい作品です。

結月 花

登録:2021/7/22 21:29

更新:2021/7/23 17:15

こちらは結月 花さんが読んだ当時の個人の感想です。詳細な事実については対象作品をご確認ください。

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まだ序盤ですが、思わずレビューを書かせる力がある作品です。 まず圧倒されるのは、美しい風景描写と激しい戦闘描写のギャップです。 鐘が鳴り響く朝のシーンから始まるこの物語。なめらかな文体と丁寧な描写が、この美しい世界観を際立たせています。 かと思いきや、黒魔が襲撃してきた時の戦闘描写は緊迫感があり、思わず手に汗を握りながら読み進めてしまいました。 平和な場面と戦闘シーン、この切り替えの描写が見事です。 ストーリーのテンポも良く、数話ですぐに物語に引き込まれてしまいました。 また、主人公セフィが本当に魅力的です。 おしとやかで一見か弱そうに見える彼女ですが、自身の危険を省みず村人を護ろうとする責任感の強さや、誰一人として傷つけまいと奮闘する姿勢は好感が持てます。 恐怖を感じつつも、自分を鼓舞して得体の知れない黒魔に立ち向かっていく姿を見たら、彼女を好きになること間違いなし! 最新話まで読了しましたが、既に物語の中に伏線がいくつか仕掛けられており、今後の展開に期待しかありません! もっと多くの人に読まれてほしい素敵な作品です。

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結月 花