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@オノログ

不器用に、確実に、変化していく心の機微が美しい

5.0
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すべてのものに魔力が宿る世界。そして、触れると相手の持つ魔力が知れてしまう世界。

そんな中で、ただ一人、魔力を持たないのが主人公のイルメルサです。

魔力がないことに負い目を感じ、同時に貴族として義務を負うものとして、誇り高くあろうとするイルメルサは、ある事件をきっかけに魔術師ラスティと出会います。

端から見ていると、どちらも人付き合いのしかたがとても不器用で、ですが、不器用ながら、少しずつ、確実に、心を開いていく様子が、とても丁寧に美しく描かれています。


嫁ぎ先に辿り着いたあとのイルメルサに待ち受けている困難は凄まじく、読んでいる間中、終始ハラハラしておりました。

その合間合間に光るイルメルサとラスティの関係性が、本当に光のようで、淡雪のように美しく、希望でした。

ラスティの飼い犬のジーンも癒しでした!


行き遅れた領主の娘の婚姻譚の結末をぜひ確かめてみてください!

aruhi

登録:2021/7/10 07:29

更新:2021/7/23 17:15

こちらはaruhiさんが読んだ当時の個人の感想です。詳細な事実については対象作品をご確認ください。