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ダンジョン探索をリアル感満載で楽しめる

5.0
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 ウィザードリィ風という事で、ゲームをやってないからと、読まないのは勿体ないです。私はウィザードリィは全く未履修ですが、楽しく読めております。手に汗握るような緊張感ある戦闘の他、敵から身を隠したり、迷路のようなダンジョンを彷徨ったり。ピンチの後のピンチ、その合間の、ほっとする会話のやり取り。


 昔ながらの王道ファンタジー的な設定は、知っていた方がいいかなという気はしますが、アンデッドがどういうものか、エルフ等の種族がどういうものかという程度でいいかと。


 最近のRPGはどれもおしゃれで綺麗な世界で、装備も装飾たっぷりのSSRがつくカードイラストみたいのを最初から纏っていますが、こちらの古き良き時代を彷彿とされる世界観は、まぁ、ちょっとみすぼらしくて薄汚い。暗さとか臭気とか、そういうのが、ままある感じで、飾り気がなく、それだけにリアル。湿ったダンジョンの苔の匂いとかもしてきそう。そのせいか一緒に冒険しているような気分すら味わえます。ただ凄惨なシーンもリアリティがあって、うぇっとなりそうだから、食事中に読むのはおすすめできないかも。もし食べられるなら、あなたもダンジョンに潜れる素養在り、という事で。


 レベルやステータスが数字で出る点が、とてもゲームらしいですが、それがこの世界観では違和感がなく、あるのが自然にすら思えます。チート的なアイテムや、エバとアッシュロードの能力もありますが、それも物語を彩る要素の一つであって、ズルっぽくないです。


 文体が読みやすいですし、TRPGのリプレイ感もあるので、そういう路線が好きな人は間違いなくハマるかと。

 読み始めると止まらないので、まとまった時間を作ってぜひ。

MACK

登録:2021/7/31 19:19

更新:2021/7/31 19:19

こちらはMACKさんが読んだ当時の個人の感想です。詳細な事実については対象作品をご確認ください。

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