塔に幽閉された悪役令嬢と彼女に食事を届ける兵士。二人は現代に転生し同じ高校のクラスメイトになっていた...というお話。
お姫様の歌声、顔の見えない扉越しの会話、一度だけ握った手。名前さえお互い名乗らず、お姫様が生きていた間触れられたことはそれだけ。何もしてあげられなかった後悔に苛まれ、現世でもいつも彼女から目を離せない、でも今度こそ相応しい人と幸せになって欲しいと願う彼の心情が切ない。彼とやはり前世の記憶がある彼女がコワゴワとゆっくりと近づいていく様子が、両片想いスキーの自分には堪らなくとても良かった。彼が現世でもお姫様呼びするのが素敵。
登録:2021/8/31 12:05
更新:2021/8/31 12:05