海の王から海を賜わるかわりに、海を見守り、時に海を手入れする役目を負ったという昔話が残る村。
少女クロエは、ある日村長に請われ、海辺の館へ送り込まれます。
貴族の別荘のようなその館に住んでいたのは、ドーファサーシュという孤独な少年。
館へ通ううちに、クロエは海の王の息子であるドーファと徐々に心を通わせ、ついには彼と恋に落ちます。
ドーファと共に生きることを決めたクロエは、その意志を大人たちに伝え、そして……。
ラストまで読み終えて、私はうめきました。
そんなのって、ない……。
お伽話的な甘い恋物語を期待して読むと、うちのめされる物語です。
登録:2021/8/31 23:52
更新:2021/9/1 00:01