恋愛ジャンルになっているが、ヒロインの恋愛展開はほぼ皆無。
ほのかな初恋が実る直前で両親と妹によって恋する相手を奪われるが、その相手との関係は薄く、その後出会い仲間となる敵国の男たちにアプローチのようなものを受ける逆ハーっぽい流れはあるものの、ヒロインが全く気付かず全員を素でかわしてしまうので恋愛には発展しない。
タイトルやあらすじから、皇子とヒロインが結ばれるまでの二人の物語かと思いきや、皇子はおろか誰とも恋愛しないまま大筋の物語がさくさくと終わってしまい、最後にとってつけたような説明で恋愛部分を片づけられて、あまりの展開に唖然とした。
『親の言いなりに生きてきた普通のお嬢様』でしかなかったヒロインが、ブチ切れて高い戦闘能力を開花させるのだが、【なぜそんなことができたのか】という根本的な部分の説明がないのでその辺りもしっくりこなかった(火事場のクソ力というには、いきなり戦え過ぎている)。
実は皇子も銀髪だった……という辺りに引っ掛けて、『銀髪』は戦闘に長けているとか特殊な能力をもつ……みたいな設定があったとしたら、読み取れなかったことを申し訳なく思う。
登録:2021/9/2 05:55
更新:2021/9/2 14:30