ログイン/新規登録
※事前に利用規約をご確認いただいた上で登録をお願いします。
メールアドレスで登録
Googleで登録
Twitterで登録
メールアドレスでログイン
Googleでログイン
Twitterでログイン
作品
レビュー
登録/ログイン
その他
@オノログ
集落を襲われただ1人の生き残りとなってしまったハーティア。復讐を誓い心を燃やす彼女の前で次々と明らかになる、隠された真実。おとぎばなしの昔からから脈々と受け継がれていた世界で蠢く、陰謀と裏切り。信じていた世界の反転。その時、ハーティアはどう生きるのでしょうか。
作り込まれた重層的な世界観と、そこで生きるキャラクターたちが生き生きと緻密に描かれています。次々と明らかになる、過去から続く因縁、それぞれのキャラクターが抱えているもの。その先にある結末とは……?
登録:2021/7/11 00:04
更新:2021/7/23 17:15
読んだ
気になる
読んでる
いいね
作品へ
こちらは有馬 礼さんが読んだ当時の個人の感想です。詳細な事実については対象作品をご確認ください。
冷戦時代の終わり頃、民主化の波がひたひたと迫る共産主義国家、ロマニオ。浮浪児だった主人公イオナは、秘密警察セキュレシティに拾われ、育てられます。養成所では落ちこぼれの彼女には、ひとつ、特別なものがありました。それは身体能力を飛躍的に高める禁断の薬、ドラクラムの高い適合性。しかし戦闘能力以外はからきしのイオナは常に、役ただず、殺処分対象、と蔑まれています。そんな彼女は、任務で向かった軍士官学校で、先輩ルイザの優しさと親切さに触れることになります。そうして、イオナのルイザに対する想いは、憧れからいつしか恋心へと姿を変えていくのでした。 自分を寒さと飢えから救ってくれた国家に純粋に忠誠を誓っているイオナですが、究極の選択を迫られた時、彼女はどう行動するのでしょうか。また、このイオナの恋心はどこへ向かうのでしょうか。 ちょっとおとぼけなイオナがドラクラムを飲んで変貌する戦闘シーンの疾走感と、ルイザを一途に病的なまでに想うシーンのコントラストが素晴らしいです。また、読者の目からは危うい程の、国家や独裁者に対する心酔が描かれるのですが、それが物語にとても効果的に作用していると感じました。
自分の出自を知らず、また、男でも女でもない美貌の青年、ディル。誰もが振り向かずにはいられない美貌も、その過酷な生い立ちには決してプラスではありません。 かつて世界には、人間と精霊たちによる戦争の嵐が吹き荒れていました。平和と秩序を取り戻すため、世界は3つに分けられ、武器や魔力の仕様にはある「制約」がかけられることとなりました。緻密に設計された世界観には、どんな謎が隠されているのかとどんどん先へ読み進めたくなります。 過酷な運命に翻弄されながら生きるディル。彼(もしくは彼女)を愛し、助けてくれる人々。これは宿命じゃない、あなたは選ぶことができる。そう言われたディルは、何を選び取ることになるのでしょうか。 ファンタジーとしても、恋愛ものとして読んでも素晴らしいです。