『かわいい』を武器に…
お姉ちゃんのことが好きな先輩と校舎の屋上で昼休みを過ごす。
加賀谷桃は、街を歩けば10人中10人が振り返る美少女。
だけど、姉に夢中な先輩は普通に会話してくれるから、その隣は居心地が良い。
そのお姉ちゃんに好きな人が出来た。
先輩は失恋し、桃は先輩が好きなことに気がついた。
卒業式の日に好きだと一方的に告白する。
「……先輩。絶対にまた私に会いに来て、私を見つけて、その時に返事を聞かせてください」
先輩は地元を離れて遠くの大学に通い、音信不通になってしまう。
そして……
5年経っても桃は先輩のことが好きだ。
いまでも機会があれば「高校のときの先輩が好きだ」と語る。
まだ桃は先輩を見つけることは出来てない。
だけど、先輩からは「加賀谷桃」が見えるように毎日頑張っている。
桃は可愛いから。
『かわいい』だけを武器にして……