少年は挑む。
リアルに用意された際限なきバーチャルの世界へ。
その世界を終わらせるために。友人である少女をリアルに連れ戻すために。
リアルを追求したバーチャルの世界で、少年はバーチャルの中で爆発するリアルの感情たちとぶつかり合う。
バーチャルの敵にやられないため、リアルの感情に飲み込まれないため、少年はバーチャルの身体とリアルの心を、磨きあげ、研ぎ澄ませていく。
果たして少年は、ゲームを終わらせることができるのか?少女を救うことができるのか?
ゲームを題材にした小説にありがちな、物語を遅滞させるルール説明を、本作は上手くクリアしているようにみえたわね。かなりの文字数が割かれてはいるのだけど、にくい演出を取り入れ読者の心を振るい立たせているの。
情景描写、心理描写共に精密で味わい深くて、物語の世界へと読者を導いてくれるわ。
是非一度お読み頂きたい秀逸作品よ♥
登録:2021/7/12 22:02
更新:2021/7/23 17:15