バイト先で付き合うことになった地味カワ系女子はクラスの女王様でした

　皆川大和のバイト先には一つ特殊なルールが存在する。それは“本名は聞かずにお互いのことはあだ名で呼び合うこと”というもの。 　そこでやっちとして働いていた大和は、ある日後輩の地味カワ系の女子、みーちゃんと付き合うことになる。 「これで俺も彼女持ち……！　みーちゃんを世界一幸せな彼女にするぞオラァ！！！」 　なんて息巻いていた矢先。本名を知らなかったため気付かなかったが、なんとみーちゃんはクラスカーストトップの女王様である御代海侑だったことが判明する。 「や、やっち先輩がぼっちの皆川！？　でも言われてみたらカッコ良く見えてきて……うぅぅ！！！」　 　授業中にはこっそりラインをしてくる。教室で目が合えば顔を赤くする。間違えてみーちゃんって呼んじゃうと乙女スイッチが入って熱っぽい視線を向けてくる。可愛い。 　ともあれ、二人の間で取り決めたルールは三つ。 ・学校では付き合ってることを内緒にする。 ・登下校は偶然の体で一緒にする。 ・お昼は一緒に食べなくても良いから作ってくるお弁当だけは食べてほしい。 　こんなん無理じゃね？　そう思いながらも大和は二人の関係を隠しつつ学園生活を営んでいく。 　教室とバイト先のギャップ、初めてのデート、そして始まる文化祭。 　これらを乗り越えた時、果たして二人の仲はバレているのか。 ※注意︰完全にバレてます。