「大好き」を伝えるために。
最終更新:2009/8/22
作品紹介
死神さんは私に聞いた。 「心残りはないですか?」 私は小さな声で答える。 「いえ、あります」 それを聞いた死神さんは再び問いかける。 「……それはどんな未練ですか?」 私は再びゆっくり答える。 「まだ、啓司くんに“好き”って伝えていません」 すると死神さんは薄く微笑んで、こう言った。 「……分かりました。特別にアナタを1ヶ月だけ地上に戻してあげます。1ヶ月だけ。だから伝えてくるといいですよ、その気持ち」 「えっ?生き返らせてくれるんですか?」 「ただし」 死神さんは、私の言葉を遮った。 「アナタから言葉を奪います。そして、その彼からは記憶を奪います。彼の中のアナタとの記憶を」 「言葉と記憶を……?」 文字が書けない。 声が出ない。 おまけに相手は私を忘れている。 どうすればいい? どうやってこの気持ち伝えたらいいの? 気持ちを伝える方法って、言葉しかないの…? ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー レビューや感想 すごく嬉しいです(´;∀;`) ありがとうございます!
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